渋沢栄一とコーチング ~渋沢栄一の心・技・体が融合する『論語と算盤』の孔子像!~
世間には、随分と自分の力を過信して非望を起こす人もあるが、あまり進むことばかり知って、分を守ることを知らぬと、とんだ間違いを惹き起こすことがある。私は、蟹は甲羅に似せて穴を掘る、という主義で、渋沢の分を守るということを心...
世間には、随分と自分の力を過信して非望を起こす人もあるが、あまり進むことばかり知って、分を守ることを知らぬと、とんだ間違いを惹き起こすことがある。私は、蟹は甲羅に似せて穴を掘る、という主義で、渋沢の分を守るということを心...
三菱の先代岩崎弥太郎は、多人数の共同出資によって事業を経営する事に反対した人である。多人数寄り集まって仕事をしては、理屈ばかり多くなって、成績の挙がるもので無いというのが弥太郎の意見で、何でも事業は自分一人でドシドシ経営...
『論語と算盤』を思想的な基盤として「合本(がっぽん)主義」を語り、階級に関係のない平等を唱え、物事は熟議を尽くして意思決定する。経営は公益を理想とし、そのことを追求することで真の目的が達成できる。これが「渋沢栄一の世界観...
…私は、その初め幕府を倒すのを志にしたほどのものゆえ、幕府を倒して出来た新政府に対して決して悪感を抱いていたわけではないが、薩人が暴戻(ぼうれい=あらあらしく道理に反する行為)であるとの感は多少あったものである。 前回の...
<質問>1983年4月15日、東京ディズニーランドが千葉の浦安に開業しました。さて、米国のディズニー社に、ディズニーランドを日本に誘致する際の候補地として、当初日本側が自信をもって提案したエリアはどこだったでしょうか? ...
…次に、渋沢についての紹介を具体的に始めているが、極めて厳しい見方が展開されているので、主な点を引用する(「 」は直訳)。 「渋沢はヨーロッパではほとんど知られていない」。モーは、ノーベル研究所にある日本関係、日米関係の...
…会議が終わると、空港までフィッシュホフを車で送ることになった。空港に向かう車の中で話していて、フィッシュホフがイスラエルのヘブライ大学で心理学の博士課程をとったことを知った。彼はそこで、私が名前を聞いたこともない2人の...
行動経済学の「理論」について、これまで数回に亘って解説してきました。今回のコラムは、行動経済学の「理論」が「実際のビジネス」の中でどのように生かされているのか、いかに「実践」に役立つのか、そのことをリアルに実感できる格好...
…ある人のたった一つの目立つ特徴についての判断に、すべての資質に対する評価を一致させるよう仕向けるのがハロー効果だからである。たとえばあるピッチャーが精悍な顔つきの大男だと、きっとすごい球を投げるだろうと考えやすい。 ハ...
本を書く人なら誰でも、読者が自分の本から得た知識をどんな場面で活用するのか、頭の中に思い描いているのではないだろうか。私の場合には、それは、オフィスでの井戸端会議である。意見を交換し噂話に盛り上がる、あれだ。 「序論」は...
コーチングをビジネスとして成り立たせるには何が必要でしょうか?コーチングを学び、コーチの資格を取り、スキルを磨き、コーチング・セッションの経験を積むことでしょうか? もちろん、これらはとても重要ですが、これだけではビジネ...
……お父さんが、なくなってからは、僕の生活も滅茶滅茶だ。お母さんは僕よりも、山羊のおじさんのほうに味方して、すっかり他人になってしまったし、僕は狂ってしまったんだ。僕は誇り高い男だ。僕は自分の、このごろの恥知らずの行為を...
<王>「この短刀で何をするつもりであったか。言え!」(太宰のト書的表現省略)<メロス>「市を暴君の手から救うのだ」(同省略) まずは『走れメロス』のなかの、王とメロスのやりとり(会話)だけをピックアップしてみます。 <王...
私たちはみんな、ただの人間、つまりホモサピエンスである。問題はむしろ、経済学者が使っているモデルのほうにある。そのモデルでは、ホモサピエンスの代わりに「ホモエコノミカス」と呼ばれる架空の人間が設定される。「ホモエコノミカ...
<問題>あなたはコイン投げのギャンブルに誘われました。裏が出たら100ドル払います。表が出たら150ドルもらえます。このギャンブルは魅力的ですか? あなたはやりますか? 前回のコラムの最後にこの質問を提示していますが、い...
あなたならどちらを選びますか?A コインを投げて表が出れば100ドルもらえるが、裏が出たら何ももらえない。B 確実に46ドルもらえる。 カーネマン教授とトヴェルスキー氏の同志的つながりについて語ります。 ノーベル経済学賞...
「心理学とコーチング」というタイトルを冠したコラムを昨年の2月8日からスタートし、今回で57回目を数えることになりました。そして、前回のコラムで16回にわたって書き続けてきたロジャーズを終える、とコメントとしています。ロ...
私は3月22日のコラムで、「自分が大きな社会的勢力を獲得している」ことを自覚したロジャーズがどのような行動をとっていったのか、以下のようにコメントしました。 ……では、「自らが社会的勢力者≒大きな政治力を有した存在」であ...
最初に、ある人からの手紙を受けたその返信(最後の箇所)を紹介します。 (前略…以下の内容は全体の約3%です。この終結に至る前に多くの文字が綴られています) 文化の発展が人間に押しつけたこうした心のあり方……これほど、戦争...
2回にわたって、『ロジャーズ選集(下)/援助専門職の政治学(第25章)』を解説してまいりました。今回のコラムでも取り上げ、この第25章の完結編としたいと思います。 クライエント・センタード・セラピーへの猛烈な反対が、その...
前回のコラムで、ロジャーズの次のような例え話を取り上げました。 つまり、その男が後で友人に語って、「ねえ、自分はそれまで散文を話し続けたのに、そのことをちっとも知らなかったんだ」、というものである。 その後にこう続けます...
交流分析を2回続けたところで、ロジャーズに戻って解説してみようと思います。ロジャーズの晩年です。政治的人間になっていくその姿を描いてまいります。取り上げるのは、1977年に発表された「援助専門職の政治学」です…『ロジャー...
前回に続き、バーンの交流分析を取り上げます。今回は、4つの骨子の2番目である「交流パターン分析」を解説してみましょう。 バーンは、人と人のやりとりには3つの基本形があるとしています。 ①相補的交流(心地よい会話) 質問や...
前回は、ロジャーズ、スキナー、そして、村上春樹氏と河合隼雄氏の会話を通じて、「科学とは?」について考えてみました。書き綴っていくなかで、その前のコラムで取り上げた中野信子さんの『ペルソナ』にある「私はモザイク状の多面体で...
今回のコラムは、ロジャーズが「心理学と科学」をどのようにとらえているのか、について取り上げてみましょう。 真の心理学という科学を樹立しようとするならばどうしても必要になる科学概念を、私たちは展開させようとしているだろうか...
前回のコラムを書き綴るのと並行して、私は中野信子さんの『ペルソナ』を読んでいたのですが、TVやこれまでの著作から多くの人が感じていただろう「中野信子像」とは異なる姿が表明されており、大いなる興趣を感じることができました。...
エンカウンター・グループ(4) ロジャーズが始めたエンカウンター・グループを3回にわたって解説してまいりました。その間、私はコーチビジネス研究所の五十嵐久代表との出会いをどこかで語ってみたいな…と、思っていました。ロジャ...
エンカウンター・グループ(3) 私がコラムで2回にわたって取り上げた、ロジャーズの「グループのなかで促進的な人間であることができるのか?」は、『ロジャーズ選集』の上下に収録された33の自伝、論文、論及のなかで、特にリッチ...
エンカウンター・グループ(2) 私の希望は、徐々に、ファシリテーター(facilitator)であるとともに参加者になっていくことである。これは説明しにくいことで、私があたかも二つの異なった役割を意識的にとるような印象を...
エンカウンター・グループ 河合氏と春樹氏のコミュニケーションを通じて、カウンセリング、そしてコーチングの奥深い世界を体験していただいたところで、ロジャーズに戻りましょう。 自分のサイコセラピーがいかに科学としてのスタンス...