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第25回(最終回):退職が出たとき、何をどう判断するか ─人員補充を「組織の視点」で捉え直す─

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2025年11月17日、日本経済新聞に山本知子のインタビュー記事が掲載
50代のキャリアチェンジにおけるインターンの重要性について、そのスキル再発見と第二のキャリアを導く視点をお話ししています。
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人が辞める。
それは、どの会社にも起こり得る出来事です。

ただ、今のように外部環境が厳しい状況では、ひとりの退職が、経営や現場に与える影響は小さくありません。

人が欠けたあと、組織は次の一手をどう打つかという判断に向き合うことになります。
その判断次第で、組織は疲弊を深めることもあれば、足元を整え直し、組織力を大きく伸ばすこともあります。

本シリーズの最終回では、退職者が出たときの判断の道筋を、組織全体の視点から整理してお伝えします。

人材市場、組織全体への影響、そして採用のゴールをその人の「活躍」と見据えたとき。
私が実務の中で辿ってきた道筋は、次のようなものです。

判断の道筋

  1. 退職者へのヒアリングから、組織の課題を探る
  2. ポジションを分解し、「1人補充」以外の道を検討する
  3. 社内人材の可能性に目を向ける
  4. 社内公募で希望者を募る
  5. 社員紹介(リファラル)を活用する
  6. 外部採用を動かす

とはいえ、順番どおりに進まないのが現実

このように、⑥外部採用は、社内でできることを検討した上で、社内にない専門性やプロファイルを採りに行くための、最終的な選択肢として位置づけています。

ただし現場では、一日でも早い補充が求められるため、①から⑥を、ほぼ同時並行で検討することになるでしょう。

さらに、この間を行き来することもあります。
⑤まで検討したうえで⑥外部採用を選択したものの、思うように進まず、再び②や③に立ち戻って考え直すこともあるかもしれません。

そうやって、この空いた枠をどう扱うかを、組織全体を見渡しながら、答えを出していく。

このプロセスは決して容易ではありません。

しかしそれこそが、人員補充を起点とした組織の活性化につながるのではないかと、私は考えています。

事例:社内か、外部か――揺れる判断

あるポジションで、「専門性が高く、英語が流暢な人」が求められました。

検討の結果、⑥外部採用を進めることになりましたが、外部市場にも、ほとんど該当者がいないことが分かりました。

そこで、③社内人材が、再び検討の俎上に載ります。

ただし社内には、要件に完全に合致する人はいません。
ひとり、専門性が高く人望があるものの、英語力が不足している人材がいて、その人の任命が検討されることになりました。

英語力をあきらめ、社内人材で補充するのか。
理想に近い外部人材を、辛抱強く待つのか。
判断は、簡単ではありません。
「本当にこの人でいいのか」
「もう少し待てば、理想に近い人が現れるのではないか」
意思決定者も、周囲の関係者も揺れ動きます。

一方で、理想の人材が現れるまで待ち続けた場合、その間に生じる組織への負荷は、非常に重いものでした。

最終的にその組織では、要件を見直し、不足する部分を組織でカバーする前提で、社内人材を選ぶ決断をしました。

その選択が正解だったのかは、その時点では誰にも分かりません。
ただ、「何年も放置する」ことで起こり得た組織の疲弊は免れ、その人が任命されたことで、組織全体に確かな「安堵感」が広がりました。

上司はその後もサポートと育成を続け、本人も努力を重ね、まだ十分とは言えないまでも、着実に力をつけています。

選んだあとに、その選択を「成功へと育てていく」と決める覚悟を、組織が引き受けられるかどうか。
そこに、採用の成否がかかっています。

おわりに ―― 採用は、組織の判断が表れる場である

人材市場が厳しい現在、人員補充や採用は、容易な仕事ではありません。

行きつ戻りつしながら、試行錯誤を繰り返す場面もあるでしょう。

それでも、組織として何を選び、何を引き受けるのかを一つひとつ見極めながら、次の一手を決めていく。
採用とは、そうした判断の積み重ねが形になっていく営みなのではないでしょうか。

本シリーズを通してお伝えしてきたのは、採用を「人を補う作業」としてではなく、その人が、入ったあとに「活躍する」状態から考えるという視点でした。

そしてその「活躍」は、個人の能力だけで決まるものではありません。
役割が整理され、組織としてその選択を引き受けると決め、準備が整ったとき、はじめて現実のものになります。

私は長く人事として、採用と組織運営をめぐる判断を進めてきました。

外部に解決策を求める前に、まず内部の可能性に、真摯に目を向けること。
「活躍」をゴールに据えて、プロセスを整えること。

そうすることで、組織は少しずつ、健やかさを取り戻していく。
私は、そう感じています。

厳しい環境の中でも、組織として検討できる選択肢は残されています。

本シリーズでお伝えしてきたことが、採用や人員補充に向き合う皆さまにとって、何かひとつでも判断の支えになれば、これほど嬉しいことはありません。


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CBL認定アソシエイトコーチ
Support Runners代表
エグゼクティブコーチ/人材採用支援アドバイザー
山本 知子

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