
リーダーに求められているのは、Being(在り方)の力
多くの企業が「リーダー育成」を掲げています。
しかし、現場からはこんな声も聞こえてきます。
「研修では学んでも、現場で発揮できない」
「知識やツールは増えたが、部下の信頼を得られない」
――これらの声は、リーダーシップ開発のあり方に根本的な課題があることを示しています。
従来のリーダー育成は、スキルやノウハウの習得に重点を置いてきました。
戦略立案力、意思決定力、チームマネジメント、ロジカルシンキング……。
これらはもちろん重要です。しかし、VUCA時代においては、知識やスキルだけでは人を動かすことはできません。
今、リーダーに求められているのは、“何をするか”よりも“どう在るか”。
つまり、Being(在り方)の力です。
Beingとは、リーダーが持つ価値観、信念、態度、そして存在のあり方そのものを指します。
どんな状況でもぶれずに立ち返れる「軸」を持つ人。
そして、その軸を押しつけるのではなく、他者の可能性を信じ、対話を通して共に未来を創る人。
このようなリーダーこそ、変化の激しい時代において組織を導く存在となります。
しかし、この“在り方”は、講義で教えられるものではありません。
自らの内面を見つめ、気づきを深めるプロセスの中でしか育たないのです。
コーチング型リーダーの育成
ここで鍵となるのが、コーチング型リーダー育成です。
コーチングでは、リーダー自身が「自分の思考・感情・行動」を省察し、何を大切にしているかを明確にします。
その内省の積み重ねが、Beingの形成を促します。
たとえば、部下のミスに直面したとき、従来のリーダーは「なぜできないのか」と原因を探します。一方、Beingベースのリーダーは「自分はどんな関係を築きたいのか」と自らの在り方を問い直します。
この問いの違いが、チームの文化を根本から変えていくのです。
ある企業では、次世代リーダー候補に対して半年間のコーチングプログラムを実施しました。プログラムの中で、参加者は「リーダーとしての自分の存在意義」を言語化し、1on1の実践を通してそれを体現していきました。
終了後のアンケートでは、参加者の9割が「自分のリーダーシップスタイルが明確になった」と回答し、チーム内の信頼度・エンゲージメントが顕著に向上しました。
ここで起きた変化は、単なるスキル習得ではなく、自己理解から生まれた行動変容でした。
「内面の探求を伴う学び」を設計
経営者や人事がリーダー育成を再設計する際、最も重要なのは「内面の探求を伴う学び」を設計に組み込むことです。講義やケーススタディだけでなく、対話・コーチング・リフレクション(内省)を組み合わせる。知識ではなく、気づきを中心に据える。これによって、リーダーは「他者を導く力」ではなく、「他者を生かす力」を身につけます。
リーダーシップとは、肩書きでもスキルでもなく、存在の影響力です。その影響力は、リーダーがどれだけ自分に正直で、他者に誠実であるかによって決まります。
コーチングは、その誠実さを育む最も実践的な方法です。
リーダーが自らのBeingを探求することで、チームのBeingも変わる。
そこに、組織の未来をつくるリーダー育成の新しい原則があります。
株式会社コーチビジネス研究所(CBL)は、エグゼクティブコーチの養成を行っているコーチング専門機関です。個別コーチングのみならず、組織コーチングにも取り組んでおり、特に独自に開発した「グループコーチングWA」は、いま多くの企業で導入が進んでいます。詳しくは下記をご覧ください。
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国際コーチング連盟認定マスターコーチ(MCC)
日本エグゼクティブコーチ協会認定エグゼクティブコーチ
五十嵐 久
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