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第6回:「在り方」に報酬が支払われる唯一の仕事 ─Doingではなく、Beingで信頼されるエグゼクティブコーチという存在─

エグゼクティブコーチングの価値

「何をしてくれるのか?」
「どんな成果を約束できるのか?」
ビジネスの世界では、常に“Doing(行動・成果)”が問われます。経営者も社員も、「行動の価値」や「結果」を求められ、それに応じて評価され、報酬が支払われます。
ところが、エグゼクティブコーチングの世界では、全く違う価値の軸が存在します。
それは、「在り方(Being)」そのものに対して報酬が支払われるということです。
「あなたはどんな問いをしたのか?」よりも、「その問いを、どんな“在り方”で発したのか?」「あなたはクライアントにとって、どんな“存在”だったのか?」が問われる──そんな世界です。

この事実に、最初は戸惑う人も多いでしょう。
スキルや知識、フレームワークのような「手法」だけで仕事が成り立つなら、それはコンサルティングや教育、アドバイザリーで十分です。
しかし、エグゼクティブコーチングで起きる変化の多くは、「コーチの存在そのもの」によって生まれる信頼関係の中でしか成立しません。

たとえば、経営者が長い沈黙の末に、自らの弱さや恐れを言葉にすることがあります。
それは、コーチが「安心と敬意に満ちたまなざし」で傾聴していたからこそ、成り立った対話なのです。逆に言えば、コーチがどれだけ良い質問をしたとしても、クライアントが「安全ではない」と感じれば、対話はそこで閉じてしまうのです。
ここで重要になるのが、「Beingの質」です。Beingとは、コーチ自身の人格、価値観、信念、そして相手への敬意や関心の深さがにじみ出る“存在のありよう”です。

エグゼクティブコーチングの本質は、「在り方で変容を起こす」仕事

ICF(国際コーチング連盟)も、最上位認定であるMCC(マスター認定コーチ)において、技術(Doing)ではなく、在り方(Being)こそが評価の中心になると明言しています。
このBeingの質は、一朝一夕に身につくものではありません。
それは、コーチ自身が人生の中でどれだけ自分と向き合ってきたか、どれだけ内的葛藤と対話し、痛みを抱えてきたか、他者と深く関わりながら、誠実に“人間を学んできたか”にかかっています。

エグゼクティブコーチングの本質は、「在り方で変容を起こす」仕事だと言えます。
行動で導くのではなく、知識で正すのでもなく、“誰かがそこにいる”という、ただそれだけで場が変わる。その静かな力を信じ、磨き続けること。
これは、非常に奥深く、同時に厳しい道でもあります。どんなときも「自分の在り方」が問われ続けるからです。時に、自分の未成熟さに気づかされ、無意識の防衛やジャッジを反省することもあるでしょう。しかしながら、それでもこの道を進みたいと願う人には、かけがえのない「職業としての誇り」が待っています。

Doing(行動)よりも、Being(在り方)が尊ばれる世界

エグゼクティブコーチとは、その在り方を通して、経営者という存在に深く寄り添い、人の成長と組織の未来に静かに影響を与えていく存在なのです。
これからコーチを目指す方に伝えたいのは、スキルや理論の習得と並行して、“自分という存在そのものを磨く”ことの大切さです。最も信頼されるのは、知識でもなく実績でもなく、「この人の前では、自分を偽らなくていい」と思わせる“在り方”なのです。

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国際コーチング連盟認定マスターコーチ(MCC
日本エグゼクティブコーチ協会認定エグゼクティブコーチ
五十嵐

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