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やる気のない社員が70%、やる気のある社員は6%???日本人は低エンゲージメント・ワーカー?

「次の質問に「はい」か「いいえ」で答えてください。

  • 私は仕事をするうえで、自分が最も得意なことを行う機会が毎日ある
  • 職場で自分の意見が考慮されていると感じる
  • 最近一週間で自分の仕事が褒められたり、認められたりしたことがある
  • 職場に親友がいる
  • 過去一年の間に仕事を通じて学び、成長する機会を持った

これらの質問は米調査会社のギャラップ社が仕事への熱意(エンゲージメント)を調べるために実施しているアンケートの一部です。

こうした働く一人のエンゲージメント調査は欧米で盛んですが、結果をみると、日本人の仕事に対する熱意はほぼすべての調査で最下位クラスでした。

先のギャラップ社の調査によると「仕事に主体的に取り組む人」は全体の6%にとどまり、世界139ヵ国のなかで132位でした。IBMが昨年発表した同種の調査でも、43ヵ国中42位で、日本より劣るのはハンガリーだけでした。

また、近畿大学の松山一紀教授の最近の調査では、会社員1千人のうち「この会社でずっと働き続けたい」という積極的終身雇用派が25%だったのに対し、「変わりたいと思うことはあるが、このまま続けることになるだろう」という消極派(イヤイヤ派)が40%とそれを上回ったといいます。

松山教授によると、消極派が多いのは今に始まった話ではなく、「高度成長時代にもイヤイヤ派が2割を超えていた」。会社に不満はあるが、かといって転職するまでの踏ん切りはなく、そこに滞留する。低エンゲージメント・ワーカーの典型といえる」(平成30年1月29日付日本経済新聞)ということです。

エンゲージメントとは、「組織に対する自発的な貢献意欲」や「主体的に仕事に取り組んでいる心理状態」を表したものです。
エンゲージメントは、離職率の低下だけではなく、個人の生産性や企業の収益向上、国民総生産とも関連があることが多くの調査から明らかになっています。

エンゲージメントと従業員満足度やモチベーションとの違いは?

従業員満足度調査もよく行われていますが、満足しているからといって、主体的・自発的に取り組むことは限りません。そのため、一定水準を超えると企業の収益や個人の生産性に影響がないと言われています。

それでは、意欲ややる気を引き出す動機付け「モチベーション」とは何が違うのでしょうか?
モチベーションは「動機づけ要因」であるのに対して、エンゲージメントは「状態」です。
モチベーションによって仕事に対する熱意や活力が高まる、エンゲージメントが高まることもありますが、必ずしもモチベーションを感じているからエンゲージメントが高いとは限りません。

「ワーク・エンゲ-ジメント」とは、主体的に取り組んでいる心理状態を表したものです。仕事と個人とのポジティブな関わりを表します。

一方「従業員エンゲージメント」とは、組織に対する自発的な貢献意欲を表したものです。組織と個人とのポジティブな関わりを表します。

エンゲージメントを判断するポイントは以下にあります。

  • 職務にやりがいを感じているか、裁量は与えられているか
  • 上司・同僚から職務上や自己の成長に対する支援が受けられているか
  • ビジョンや行動指針への共感や会社(経営陣)に対する信頼はあるか
  • 成長機会やフィードバックをきちんと得られているか
  • 上司・同僚とどれくらい良好な人間関係を築けているか
  • 部署間での協力や挑戦する文化(組織風土)が根付いているか
  • ストレスや疲労感などの健康状態が健全な状態にあるか
  • 自分の承認や評価に対して上司・同僚から承認されているか
  • 職場環境やワーク・ライフ・バランスなど、従業員にとって働きやすい環境であるか

いま、働き方改革が注目されています。
会社を辞める人が少ないということと、社員が生き生きと仕事をしているかは別です。
これからの企業は、会社の目標と社員の目標との一致点を見出し、会社の成長と個人の自己実現の両方を同時に達成する方策が求められています。

コーチングは、これらを実現できる最も有効な方法です。

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