バブル崩壊後、危機に直面した百貨店の改革に辣腕を振るった。経営破綻したそごうなど再建した知将として流通業の歴史に名を刻んだ。
(日本経済新聞8月4日 ビジネス2 評伝「流通業の未来描いた知将」より引用)
「ミレニアムリテイリング(現そごう・西武)」会長を務められた和田繁明さんの追悼記事が、日経新聞の15面と34面に掲載されていました。
今回のコラムは、この記事をきっかけに、心理学を学びコーチングの資格を有する新進気鋭の若手A課長と、部長職を経て定年再雇用としてA課長のチームに配属されたSさんとによる、「流通業態の変遷」をテーマとする1on1ミーティングが展開されます。
「世界の絶景 自然編」の1枚の写真に目が釘付け!
(Sさん)
おはようございます。
いきなりですが、『なるほど知図帳 世界 2022』の114ページの写真を見ていただきたいのですが…
(A課長)
はい、いきなりですね(笑)
(Sさん)
道路地図や旅行ガイドブック部門で圧倒的なシェアを誇る昭文社が、ビジュアル満載の大型本を手掛け、ヒットしています。
最寄りのリージョナル型ショッピングセンター「Ario」に入っている100を超えるテナントの一つである「くまざわ書店」に平積みされていました。最新の2022年版を購入し、パラパラめくっているうちに…タイトル「世界の絶景 自然編」114ページの1枚の写真に目が釘付けとなりました。このページです…
(A課長)
ええっと… 見開き左の113ページは、南米ボリビアの「ウユニ湖」もありますね。まさに絶景だ…
(Sさん)
2つのページに収められた写真のカットは10枚、文字解説はほんの少し。「ビジュアルは語る!」というか圧倒されます。
(A課長)
ページ冒頭の説明は、
……世界遺産に未登録でも、世界遺産を凌駕する絶景がまだまだ数多く存在している。
いや~ 確かに素晴らしい絶景だ。「ウユニ湖」のほかは… オーストラリアの「ナンバン国立公園」、北米はアメリカの「ザイオン国立公園」…
右の114ページはアジアですね。ベトナムは「フーコック島」、タイからは「パンガー湾」と「カオソック国立公園」、中国は「タシクルガン草原」、すごい景観ですね。
日本からは…なるほど、やっぱり桜ですね。場所は…
(Sさん)
私の自宅から直線距離で2.5キロの場所にある「権現堂桜堤」です。
知る人ぞ知る埼玉県幸手市権現堂桜堤!
(A課長)
ええっ?
(Sさん)
「世界の絶景10枚の中に選ばれているとは!」と、見た瞬間は信じられない思いでした。選評というか解説にはこうあります。
桜と菜の花と青空のトリコロール
埼玉県幸手市の県営権現堂公園内にある桜の名所。3月下旬~4月初旬にかけて、桜の開花と同時期に菜の花も満開となるため、この季節の晴天日には、桜と菜の花と青空が美しく重なり合う3色の絶景を見ることが出来る。
Aさん、アイスブレイクはここまでとして、今回の1on1は地元埼玉のことを話してみたいのです。つい先日、お隣の「茨城県境町」を語っておきながら、埼玉を紹介しないのは「灯台下暗し」だと反省しました。
ただ、よもやま話にするわけにはいかないので、しばらく考えていました。関東平野のど真ん中ですから、権現堂の解説にあるように空の広がりというか、北海道と見間違うような広大な田んぼの景観を語ってもよいのですが… それは冗談として(笑) 日経新聞に掲載された和田繁明さんの追悼記事にインスピレーションを得ています。
和田繁明さんは日本における「百貨店再編」の大立役者!
(A課長)
Sさん、引っ張りますね~
(Sさん)
ビジネスミーティングのセオリーは、結論を最初に述べるアンチクライマックスオーダーですが、1on1だとつい、クライマックスオーダーで期待感を膨らませようとしてしまいます。
私は埼玉の魅力は何か? と考えて最初に思い浮かぶのは「買い物天国」です。ただローカル話に終始すると「いかがなものか?」となりますので、地元の店舗を語りながら、「ショッピングセンターおよび店舗業態の変遷」をテーマに語ってみる、というのはいかがでしょうか?
(A課長)
了解しました。米国に2度、マーケティング視察に行かれたSさんが、1990年代からの流通業態を研究されてきたことは聞いています。是非ともお願いします。
ところで、和田さんのことは存じ上げないのですが…
(Sさん)
そうでしょうね~ セゾングループはバブル崩壊の後、紆余曲折を経て解体されるのですが、その真っただ中で処理に当たったのが和田さんです。壮絶というか、これ以上ハードな状況は想像できません。
セゾングループは、詩人であり作家でもある堤清二さんがつくり上げた、バブル経済を象徴する巨大流通帝国でした。ペンネームは辻井喬で、多くの作品を残されています。
私は『父の肖像(上・下)新潮文庫…平成19年1月』を読んでいます。1000ページに迫る大部の書です。歴史的人物であった父親である堤康次郎氏の生涯…明治22年から昭和39年の76年間を透徹した視線で追いながら、明治、大正、昭和の政治経済を、ダイナミックに描ききっています。一大絵巻ですね。日本の近現代史が、これほどまでリアルに迫ってくる歴史書を、それまで手にしたことがなかったので、とにかく圧倒されました。ときに、天は二物を特定の人物に与えるのです。
日本の流通業界は「堤清二さん以前と以後」で大きく変容した…!?
(A課長)
Sさんの解説に力がこもってきました。
(Sさん)
クールダウンですね。日経新聞に戻ります。
セブン&アイ・ホールディングスの元会長である鈴木敏文さんが、「私心なく、はっきりとものを言う人。腹を割って話せる関係だった」と、和田さんの死を惜しまれています。
記事ではその言葉をつないで、
イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊氏の下でコンビニエンスストアを育てた鈴木氏と、セゾングループ創始者の堤清二氏の下で西武百貨店の再建にあたった和田氏。ともにオーナーが率いる流通グループで活躍した実力経営者であり、長い間、同志として認め合う仲だった。「堤氏の下で耐えて立派に仕事をした」と鈴木氏は評する。
と、お二人の関係が綴られています。
(A課長)
ダイエーの中内㓛さんや堤清二さんというカリスマが、グループの破綻によって引退を余儀なくされたにもかかわらず、鈴木敏文さんは、流通業界における最後のカリスマとして、セブン&アイ・ホールディングスを牽引されてきました。ただ、2016年でしたか、退任に当たっての“すったもんだ”は、ちょっと残念です。
偉大な功績とスムーズな承継というか、引き際というのはなかなか難しいものですね。
鈴木敏文さんは流通業界最後カリスマ!
(Sさん)
本当にそうですね。記事にあるように鈴木さんは、中内さんや堤さんとは異なりオーナー社長ではありません。鈴木さんのストーリーは、ヨーカ堂の祖業であるスーパーマーケットではなく、コンビニエンスストアという業態を、米国から日本に初めて輸入し、自ら責任者となって取り組むことから始まります。つまりマージナルとしての会社人生が原点なのです。
鈴木さんは、コンビニエンスストア業態を磨き上げ進化させていくのですが、そのプロセスこそ経営戦略のお手本です。そして巨大化したGMS… General Merchandise Store、すなわち総合スーパーが「何でもあるが欲しいものがない」と、言われるようになって久しく、衰退の一途をたどるなか、鈴木さんのつくった国内のセブンイレブンが、グループの利益すべてを稼ぎ出すという構図になるのです。
“日本”のコンビニエンスストアは流通業態における芸術作品!
そのコンビニも、国内市場は飽和を迎えていると言われています。セブン&アイのフランチャイザーと、コンビニオーナーであるフランチャイジーの契約内容、関係性も見直しが迫られています。
鈴木さんの退任は、セブン&アイの総帥を長く務めたにもかかわらず、コンビニ以外の業態、新規事業を育成できなかった、という背景もあったのかもしれません。
セブン&アイの事業構造が、いかに国内コンビニに頼る一本足打法になってしまっているのか、直近である2022年2月期の「有価証券報告書」を見てみましょう。
営業収益は売上高のことですが、海外コンビニエンスストア事業の売上が前年の2兆2533億円から5兆円超えの凄い規模に膨らんでいます。
これは2021年5月に米国のSpeedwayブランドで運営するコンビニエンスストア事業を買収したことが背景です。
ちなみに買収額は、2兆3000億円です。日経新聞によると、「買収額と純資産との差額にあたる“のれん”は約1兆3000億円」であり、買収時の見通しとして「のれん償却額は従来の240億円から買収後は890億円に膨らむ」と、報道されました。
(A課長)
のれん代は通常20年の均等償却ですよね。
SpeedwayのM&Aに伴う「のれん償却額」は…
(Sさん)
そうなんですね。1兆3000億円を20年で割ると650億円になります。その金額が毎年落としていかなければならない追加費用です。のれんは減価償却費に含まれて処理されます。損益計算書を見ると、2021年2月期の減価償却費が2204億円だったのに対し、2022年2月期は2790億円ですから、ほぼ見通し通りの推移です。
海外コンビニ事業の前年度営業利益は896億円でした。それがSpeedway買収で1598億円に増えていますが、今後20年にわたって650億円を費用化し続ける必要があるので、初年度だけを見ると… 微妙です。
(A課長)
「セブン&アイは賭けに出た」、ということですね。
(Sさん)
そう解釈できます。
和田繁明さんから、堤清二さん、鈴木敏文さん、そしてセブン&アイの事業構造に話が展開されました。「地元の紹介」をするつもりが、いきなり流通業界の大きな話になってしまいましたが、関東平野のど真ん中は…まあ田舎なのですが、それがかえって「買い物天国」といえる絶好のロケーションになっていることを語りたいと思います。
「関東平野のど真ん中」だからこそ実現した「買い物天国」…!?
(A課長)
Sさん、これまでの1on1では、大きなテーマを数回にわたって語り合う、ということをやってきました。「リーダーシップ理論の変遷」は、私が学んできた心理学理論をベースに11回ほど実施しています。「流通業態の変遷」も、Sさんの歴史認識を通してのリアルな話が次々と繰り出される予感がしています。
丸山さんの『私の履歴書』についても、Sさんは語りたいのを遠慮されていたようですが、そのリミッターがはずれてからの語り合いによって、私自身深い気づきを得ることができています。「流通業態の変遷」を大テーマとして、連続シリーズの1on1を展開してみませんか?
(Sさん)
ありがとうございます。
埼玉が「買い物天国」と公言できる、その前提をまずお話しします。Aさん、埼玉県のガソリンが「陥没価格」と呼ばれていることをご存じですか? 私の自宅からもっとも近い直線距離230mにあるキグナスのガソリンスタンドの今朝8月7日の価格は、リッター153円でした。8月6日の全国平均を調べると165.4円です。その日全国で最も高かった高知県の平均価格は176.7円ですから、埼玉県が車の移動に関して、いかに恵まれているのかがわかると思います。Aさんの住む神奈川は、ほぼ平均の21番目でした。
埼玉のガソリン価格は「陥没価格」!
(A課長)
車を持っていないのであまり関心がありませんでした。
(Sさん)
神奈川に住むAさんがクルマを保有しないのは、メジャーなゾーンに含まれると思うので理解できます。ネットで見つけた平成28年のデータによると、神奈川県は1人当たりの自家用自動車普及状況は0.333台で、最下位の東京の0.231台、大阪の0.308台の次にランキングされる低さです。トップ県は群馬の0.677台です。
(A課長)
埼玉は何位ですか?
(Sさん)
実は42番目の0.431台で、東京、神奈川に準じる台数です。もっとも私の自宅は、群馬との県境近くですから、大宮市以南の人口密集地域のデータの影響が大きい、と推測しています。つまり、埼玉県というのは「幅と奥行きに富んだダイバーシティの県である」、というのが私の認識です。都会と田舎を結節する処なのです。
埼玉は都会と田舎を結節するハブの役割を持つ県…!?
(A課長)
Sさん語録が出ましたね(笑)
(Sさん)
脱線してしまい失礼しました。
それでは、テーマである「ショッピングセンターおよび店舗業態の変遷」の、ショッピングセンターについて、自宅商圏内の状況を、最後にざっくりと紹介させてください。
Aさん、日本における本格的なショッピングセンターの始まりは、いつのどこからかご存じですか?
(A課長)
全国津々浦々にイオンの巨大モールがありますが… う~ん、わかりません。
(Sさん)
GMSを核テナントとするショッピングセンターはイオンに席巻された感じですね。百貨店の高島屋を核テナントとして、クローズド型モールのショッピングセンターである「玉川高島屋SC」が1969年11月にオープンしました。これが日本における第1号だと言われています。
スーパーリージョナル型ショッピングセンター第1号は、「船橋ららぽーとショッピングセンター」です。1981年…私が大学を卒業し入社した年でした。ハワイのアラモアナショッピングセンターを参考に三井不動産が開発しています。
ダイエーららぽーと店、船橋そごうの核店舗をモールで結ぶ「2核1モール」の標準的なアメリカンタイプでした。
三井は「ららぽーと」のブランドで全国展開していますが、「ららぽーとTOKYO-BAY」に名称を変えたこの場所が、現在も「ららぽーと」の最大規模を誇るショッピングセンターです。オープン時6000台の駐車台数は、世間の度肝を抜きました。
(A課長)
「ららぽーと」は三井なんですね。京葉線をはさんだ反対側に、巨大な人工スキー場…ザウスがあったと思いますが、小さいとき、父親に何度か連れていかれました。確か、世界一の規模だと聞いています。
(Sさん)
バブルの崩壊が始まった頃のオープンでした。私も行っています。「営業的にペイするのかな~」と感じたことを思い出します。10年後に解体されるのですが、その跡地に「イケア」の第1号店が進出しています。イケアはそれ以前に、三井物産との合弁で日本に進出していたのですが、中途半端な展開であり1986年に撤退していたのですね。
この船橋店の大成功で、以後イケアは破竹の勢いです。店舗業態の変遷をリアルに感じる第一級の事例です。
(A課長)
日本のニトリもすごいですね。世間を騒がせた大塚家具の承継問題もあって、家具業界は革命といってもよい変化だと感じています。
大塚家具を巡る大塚勝久氏と久美子氏の関係については、コーチング視点で、ずっと考えてきました。どこかのタイミングでSさんとも話してみたいのですが…
(Sさん)
実は先日、春日部の「匠大塚」に行っています。「業態の変遷」をシリーズでやってみようと、Aさんと合意しましたから、そのテーマのなかで、つながっていくと思います。ぜひともお願いします。
千葉の「ららぽーと」から地元商圏に戻ります。私の住む場所は幸手市ですが、キグナスのガソリンスタンドのところから久喜市になります。幸手久喜の10キロ圏内は渋滞が皆無ですから、ストレスなく目的地に着きます。
まず2.9キロのところに、セブン&アイのリージョナル型の「Ario」があります。テナント数は108店舗で、UNIQLO、GU、無印良品、Loftなど、一通りそろっています。となりの敷地には、ホームセンターであるナフコの大型店、そしてケーズデンキです。
ホームセンターは幸手市内にジョイフル本田の大規模店があります。直線距離で3キロの場所です。ホームセンター業態の変遷については、また改めて解説させてください。
関東有数の米どころに忽然と現れる巨大ショッピングエリアとは?
そこを抜けてしばらく行くと、敷地面積14.3万㎡、駐車スペース5000台、テナント240店舗のスーパーリージョナル型ショッピングセンター「モラージュ菖蒲」が見えてきます。これは双日系ですね。自宅からの距離は8キロ。周囲は広大な田んぼに囲まれています。道路を挟んだ東側は敷地面積3.3万㎡のコミュニティ型ショッピングセンター「フォレオ菖蒲」、そして南側には、アークランドサカモトが展開するホームセンタームサシがあります。
ムサシの2階が、ヤマダHDの山田昇会長が今最も力を入れている新業態の「YAMADA LIFE SELECT」で、287万円のIDC OTSUKA・de Sedaのソファをはじめ、超高価格の家具がさりげなく置かれています。何ともシュールな空間が広がっています。
ヤマダデンキは唯一全都道府県に出店している最大の家電チェーンですが、子会社であった大塚家具を5月に吸収合併しています。これによって、大塚家具という会社は消滅したわけですが、「YAMADA×IDC OTSUKA」のブランド展開を、実際の売り場で拝見すると、業種のくくりはもはや存在しないなぁ、と改めて感じるところです。
この久喜市菖蒲エリアは、田園地帯に忽然と現れた異世界のような広大なゾーンです。
「フォレオ菖蒲」は平屋店舗が横に広がるタイプです。そのテナントの1つが、カルチュア・コンビニエンス・クラブのメガフランチャイジーであるトップカルチャーが展開している「蔦屋書店」です。7500㎡の広さで、蔦屋書店の日本最大店舗だと思います。
店内の一角に、湖池屋初のアンテナショップ「別邸湖池屋」もあって、面白いですよ。
(A課長)
横浜に居てはとても想像できないエリアですね。なかなかイメージがわきません(笑) そういえば、埼玉に巨大モールの「イオンレイクタウン」がありますよね。
日本最大のショッピングセンターも埼玉県にある!
(Sさん)
ええ、JRがショッピングセンター直結の新駅までつくっています。そこも車でよく行きます。Wikipediaを見てみましょうか…
2008年9月26日よりソフト(プレ)オープン、10月2日よりグランドオープン。kaze棟、mori棟を合わせると245,223㎡の商業施設面積(店舗数は710)、10,400台の駐車場及び7,100台の駐輪場を備えた超巨大ショッピングモールである。3棟をそれぞれ3つのショッピングセンターとするとイオンモールの旗艦店であるイオンモール幕張新都心が国内で最大の店舗面積を誇るショッピングセンターになるが、3棟を合算して一つの商業施設とするとイオンレイクタウンが店舗面積で国内1位となる。
(A課長)
なるほど… 今日は埼玉のショッピングセンターを深く勉強する1on1になりました。
(Sさん)
最後にもう一つ、私が商圏内だと捉えている「佐野プレミアムアウトレット」があります。最寄りの加須インターから20分あまりで着いてしまいますから、妻と娘たちの純粋なアッシーとして前向きに労務提供しています(笑)
(A課長)
怒涛の講義、ありがとうございました。次回の1on1は、私も受け身ではなく積極的に参加させていただきます。横浜、神奈川の流通ネタも仕入れておきますので。
(Sさん)
分かっていながら埼玉ネタは熱くなってしまいます。私の方は次回、埼玉から離れて巨視的なスタンスで臨みますので… 引き続きよろしくお願いします。
坂本 樹志 (日向 薫)
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