コーチングスクール
日本においてプロコーチを養成する講座を提供している主なコーチングスクール・団体は下記のとおりです。
コーチング検索やコーチング・ランキングサイトに表示される主なコーチングスクールから抜粋させて頂きました。下記以外にも様々なコーチングスクールがあります。
プロコーチ養成を目的とした主なコーチングスクール(五十音順)
2024年1月16日現在各ホームページより
1.アナザーヒストリー
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料(税込) |
---|---|---|---|
エッセンシャルクラス(初級) | コーチングの重要なエッセンスを学ぶ。 | 2日間 | 132,000円 |
プロコーチ養成スクール(中級) | アドラー心理学をベースにしたコーチングをマスターしたい方。 | 20日間 | 877,800円 |
アドバンスクラス(上級) | プロコーチ養成スクール卒業生向けの高度なコーチングを実践的に学びたい方。 | 12日間 | 572,000円 |
2.銀座コーチングスクール
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料(税込) |
---|---|---|---|
レギュラーコース(クラスA~D)+認定試験 | 周囲とのコミュニケーションの改善を目的に受講される方 、いきなり高い目標を目指すのではなく、一歩ずつ進みたい方等。 | 40時間 | 244,200円 |
国際資格取得コース(クラスJ~L) | ICFの認定資格の取得を最初から目指す方等。 | 60時間 (レギュラーコース含む) | 416,900円 |
3.共創コーチ養成スクール
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
---|---|---|---|
共創コーチ基礎コース | 共創コーチングのスキルを日常で活用できる。 | 4か月間 50時間 | 308,000円 |
共創コーチ養成コース | 1対1のコーチングセッションをデザインするためのスキルとマインドを統合的に学ぶ。 | 6か月間 36時間 | 286,000円 |
4.(株)コーチ・エイ「コーチ・エイ・アカデミア」
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
---|---|---|---|
リーダー向けコース | リーダー等、マネジメントに従事している方。 コーチングの基礎を学びたい方。 | 約12カ月間 | 1,100,000円 |
プレミアムコース | リーダー等、マネジメントに従事している方。 コーチングを実践的に学びたい方。 | 約18カ月 | 1,650,000円 |
5.(株)コーチビジネス研究所「CBLコーチングスクール」
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
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仕事と人生に役立つコーチング講座 | 自分を成長させたい方。 コーチングに興味・関心のある方。 | 毎月2回 1回 1時間 | 月額5,500円 |
SMEエグゼクティブコーチ養成講座(基礎編) | エグゼクティブコーチへの準備段階 として まずプロコーチを目指したい方。 | 48時間+セッション演習等12時間 | 463,320円 |
SMEエグゼクティブコーチ養成講座(応用編) | エグゼクティブコーチとして活動したい方。 | 48時間+セッション演習等12時間 | 570,240円 |
6. (一般社団法人)コーチングプラットフォーム
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
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ベーシックコース | プロコーチになって活躍したい方、さらなる飛躍をしたい方等。 | 98時間 | 386,100円 |
アドバンスコース(ACCコース) | ICF(国際コーチング連盟)の資格ACCを目指したい方。 | 49時間 | 220,000円 |
アドバンスコース(PCCコース) | ICF(国際コーチング連盟)の資格PCCを目指したい方。 | 49時間 | 275,000円 |
アドバンスコース(MCCコース) | ICF(国際コーチング連盟)の資格MCCを目指したい方。 | 49時間 | 352,000円 |
7.(株)THE COACH「THE COACH Academy」
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
---|---|---|---|
基礎コース | 基礎スキル/マインド/重要な概念の習得。 | 1週間 | 132,000円 |
応用Aコース | 本当にありたい姿を探求できるようになる。 | 1週間 | 187,000円 |
応用Bコース | 漠然とした不安や恐れの源を明らかにできる。 | 1週間 | 187,000円 |
プロコース | 自分自身に向き合い、新たな変容を起こす | 5か月 | 506,000円 |
8. CTIジャパン「コーアクティブ®・プロフェッショナルコーチ・トレーニング」
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
---|---|---|---|
コアコース | コーチングを自分の仕事や生活で活かしたい方 プロコーチを目指したい方 仕事上のコミュニケーションスキルや、 傾聴スキルの向上、人間関係の構築をしたい方。 | 5か月 14.5日間 | 792,000円 |
上級コース | コーチングをプロとして通用するレベルまで磨きたい方。 | 6か月 19.5時間 | 1,507,000円(コアコース 受講料含む) |
9. (一般社団法人)東京コーチング協会
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
---|---|---|---|
エッセンシャル | コーチとして必要なスキルと考え方の基礎を学ぶ。 | 60時間 | 429,000円 |
エキスパート | プロコーチやコーチングのエキスパートを目指す。 | 42時間 | 415,800円 |
エクセレンス | コーチとしての倫理観やコアな能力について学びを深める。 | 25時間 | 302,500円 |
10. (一般社団法人)トラストコーチング
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
---|---|---|---|
ベーシック講座 | コーチングを体感し、基本理念を学びたい方。 | 2~3時間 | 22,000円 |
アドバンス講座 | コーチングの実践的スキルを学びたい方。 | 2.5~3時間 | 33,000円 |
認定コーチトレーニング | コーチングやコミュニケーションの学びを深めたい方等。 | トレーニング前録画講座90分程度 トレーニング後スキルアップ講座10講座程度 | 147,900円 |
認定プロフェッショナルコーチトレーニング | 認定プロフェッショナルコーチの資格取得を目指すためのトレーニング | 約3時間×3~4回 | 165,000円 |
11. 日本コーチ連盟(JCF)/コーチアカデミー
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
---|---|---|---|
本科 コーチ養成プログラム基礎コース | コーチングの理論と技法を学ぶ。 | 3カ月 45時間 | 143,000円 |
応用コース | 人の潜在意識にアプローチできる実践力を養成。 | 3カ月 48時間 | 148,500円 |
専門コース | プロフェッショナルなパーソナルコーチとしての技能養成を前提とした実践技法のコース。 | 6か月間 67.5時間 | 286,000円 |
12. ひふみコーチ(株)
主なコース | 目的・対象 | 時間数 | 受講料 (税込) |
---|---|---|---|
ひふみプロコーチ養成講座 | 家庭、職場、学校等において、コーチング哲学が浸透し、あらゆる人の一番の幸せを実現する。 | 1年間 (90分×16回) | 245,300円 |
コーチングスクールの選び方
近年、日本でもコーチングスクールが急激に増えてまいりました。コーチングが普及し選択肢が増えたことは良いことですが、コーチングを学びたいと考えている人にとっては、何を基準に選んだらよいのか戸惑うところです。コーチング業界の大きな課題と言えます。
世界最大のコーチの団体として国際コーチング連盟(ICF)があります。国際コーチング連盟(ICF)ではコーチとして必要な能力水準(コア・コンピテンシー)というものを定めています。プロコーチには、この能力水準(コア・コンピテンシー)を持っているということが一つの基準とされています。
コーチングスクールを選ぶにあたっても、この能力水準(コア・コンピタンシー)に適合するプログラムを提供しているかどうかが一つの基準となります。コーチングは米国で誕生したものであるため、コーチングの創始者の流れをくむ国際コーチング連盟(ICF)の定めるこの基準がスタンダートとされています。
国際コーチング連盟(ICF)では、同連盟が定める基準に則ってプログラムを提供できる団体を国際コーチング連盟(IF)の認定校として指定しています。しかしながら前記コーチングスクールの一覧を見てもわかりますように、同じ認定校であっても、考え方、進め方、受講料が大きく異なっているのが現状です。
したがって、コーチングスクールを選ぶにあたって大切なことは、国際コーチング連盟(ICF)の基準に則りつつ、スクールとしての哲学、考え方、基準に基づいてプログラムを提供しているかどうかが重要です。
それではこうした状況にあって、どのような基準でコーチングスクールを選んだら良いのでしょうか?
まとめると、次の5つがポイントとなります。
- スクールとしての理念、哲学、考え方が明確で、コーチとしての能力水準(コア・コンピテンシー)に沿ったプログラムを提供しているコーチングスクールであること
- どんなコーチを目指したいのか、あなたの目的に合ったコーチングスクールであること
- コーチングスクール卒業後も学び続けられる環境が整備されているスクールであること
- プロコーチとして活動していくためのサポート体制が整っているコーチングスクールであること
- 講師・コーチ陣があなたの目指すコーチに近い人であること
以下、一つずつ詳しくみてまいりましょう。
コーチングスクールとしての理念、哲学、考え方が明確で、コーチとしての能力水準(コア・コンピテンシー)に沿ったプログラムを提供している
コーチングの修得には一定の時間と費用がかかりますが、一生涯、あらゆる場面で使える普遍的なスキルです。あなたの一生の宝物となります。そのためにも、どういう考え方でコーチングスクールを運営しているのか、スクールの理念、哲学に共感するコーチングスクールであるかはコーチングを学ぶうえでとても大切です。
コーチング・ランキングサイトに注意
近年、「おすすめのコーチングスクール〇選」といったランキングサイトも目立つようになりました。
これらのサイトは、あたかも第三者機関が公平に評価しているように見せかけていますが、特定のコーチングスクールへ誘導するためのWEB会社による戦略的な仕掛けによるものが多く、注意が必要です。コーチング・ランキングサイトに惑わされることなく、しっかりと自分の目で情報を確認しましょう。
どんなコーチを目指したいのか、あなたの目的に合ったコーチングスクールであること
コーチングを学ぶ目的を考える
「あなたは何のためにコーチングを学びたいのですか?」「コーチングを学んで何をしたいと考えているのでしょうか?」、「コーチングの資格を取りたい」という人が多いですが、「何のために資格を取りたいのでしょうか?」「コーチング資格を取得して何をしたいのでしょうか?」、まずはコーチングを学ぶ目的について考えてみることが大切です。そして、あなたの目的に合ったコーチングスクールを選ぶことです。
コーチング体験セッション(トライアル・コーチング)を受けてみる
どんなコーチを目指したらよいか分からないという方は、まず自らコーチングの体験セッション(トライアルコーチング)を受けてみることをお勧めします。多くのコーチが初めての方のために、無料またはリーブナブルな料金で、お試しコーチングを実施しています。
あなたの目的に合ったコーチングスクールは?
※コーチングの考え方や進め方は基本的に同じですが、支援する対象者によってアプローチ法も変わってきます。各コーチングスクールが展開している講座の内容は概ね上記のように分けられます。
「ライフコーチ」「ビジネスコーチ」「エグゼクティブコーチ」の違いとコーチングスクール
近年、いろいろなコーチが出現していますが、コーチを大きく分類すると、「ライフコーチ」「ビジネスコーチ」「エグゼクティブコーチ」の3つに分けられます。
コーチングはあらゆる分野で活用できる普遍的なスキルです。基本はどの分野でも変わりません。そのため、どのコーチングスクールを選んだらよいのか分かりにくいのが現状です。しかしながら支援する対象者によってアプローチ法も少しずつ変わってきます。一律のやり方ではうまくいきません。そこに各コーチ及びコーチングスクールの考え方や経験、独自のノウハウが反映されています。
ライフコーチ
ライフコーチとは、一般個人を対象に、その方の人生をより豊かにすることを目的に、「ダイエットしたい」など一人一人が抱えている様々な課題の解決を目的に活動しているコーチです。コーチングは基本的に一人一人の幸せの追求にあり、多くのコーチングスクールは、このライフコーチの育成に焦点があてられたプログラムとなっています。
ビジネスコーチ
ビジネスコーチは、ビジネスパーソンを対象にビジネスでのより高い成果を上げることを目的に、主にビジネス上の課題をテーマに支援しているコーチのことです。狭い意味では、会社と契約して会社の中でコーチングするコーチをビジネスコーチと呼んでいます。ビジネスコーチング、特にビジネスリーダーの育成に焦点を
当てたプログラムを展開しているコーチングスクールは、コーチ・エイ・アカデミアです。
エグゼクティブコーチ
エグゼクティブコーチは経営者や経営幹部の人などエグゼクティブの方をコーチングしているコーチのことです。本来は「選ばれたコーチ」という意味があります。エグゼクティブコーチ、特に中小企業経営者にコーチングできるコーチの育成に力を入れて独自のプログラムを展開しているのは、コーチビジネス研究所のCBLコーチングスクールです。
コーチの分類別特徴
ライフコーチ | ビジネスコーチ | エグゼクティブコーチ | |
---|---|---|---|
主な対象者 | 一般の個人 | ビジネスパーソン | エグゼクティブ層 (経営者・経営幹部など) |
主な目的 | 個人の人生をより豊かにする | ビジネスでの高い成果を上げる | エグゼクティブ並びに企業の成長 |
テーマ例 | 幸せな人生を送りたい ダイエットしたい パートナー探し 転職したい | マネジメント上の問題解決 営業成績を上げる プロジェクト管理 部下育 | 思考の整理 ビジョンや戦略構築 後継者育成 経営者のプライベート問題 |
参考までに、前記一覧にある各コーチングスクールにどんな特長があるのかを整理してみました。
各コーチングスクールのホームページから抜粋したのが次の表です。
コーチングスクールの特長(各ホームページ等から抜粋)
1.アナザーヒストリー
アドラー心理学をベースにしたコーチングを提供している。
アドラー心理学の理論と哲学をベースに自分軸の発見、目標の達成・課題の解決という各領域について、「思考」「五感・感情(身体知)」「アクション」で解決する。
2.銀座コーチングスクール
周囲の人とのコミュニケーションをより良くすることを目的に気軽にコーチングが学べる。
フランチャイズ(FC)方式により全国各地でコーチングを学べる。
3.共創コーチ養成スクール
オンライン学習を効果的に利用し、学習効果を最大限に上げる仕組みを用意している。
「ラーニングウェア」を用いて、学習をサポートする。
4.(株)コーチ・エイ「コーチ・エイ・アカデミア
主に企業のリーダーやマネージャーに向けたコーチングを提供している。
日本で最初の国際コーチング連盟(ICF)認定校である。電話会議システムを使った教育方法を採り入れている。
5.(株)コーチビジネス研究所「CBLコーチングスクール」
“経営者一人一人にコーチを”というミッションを掲げ、主に中小企業経営者にコーチングできるコーチを育成する。
中小企業経営者にコーチングできるコーチの育成に特化して独自のプログラムを提供している。「サポスク」というコーチング・マッチングプラットフォームがある。
6.(一般社団法人)コーチングプラットフォーム
コーチングスキルと、自己基盤(ファウンデーション)を整えるカリキュラムを同時に学ぶ。
自己基盤(ファウンデーション)強化に力を入れている。
7.(株)THE COACH「THE COACH Academy」
コーチングマインドを社会に広げることをミッションに掲げている。
基礎から応用までテーマ別に順を追って学べるようになっている。「THECOACH Meet」というコーチング・マッチングプラットフォームがある。
8.CTIジャパン「コーアクティブ®・プロフェッショナルコーチ・トレーニング」
コーアクティブ(協働的)・コーチングというモデルを中心に展開している。
コーチとクライアントの双方が積極的に協力し合いながらコーチングを進めていくことを特に重視している。
9. (一般社団法人)東京コーチング協会
本質を捉えるコーチ、応用力のあるコーチ、自立するコーチを目指すコーチ像に掲げている。
「エッセンシャル」「エキスパート」「エクセレンス」の3つのステップを設けて段階的に学べる。
10.(一般社団法人)トラストコーチング
コーチングの専門技術を学ぶだけではなく“人に信頼される自分”を確立していくプロセスをベースにしている。
11.日本コーチ連盟(JCF)/コーチアカデミー
広くコミュニケーション能力の向上や、自分の持ち味を活かしたリーダーシップを育む。
「基礎」「応用」「専門」コース別に分かれて段階的に学べる。
12.ひふみコーチ(株)
幸せな人生を生きるための哲学として広める。
シンプル(小学生にも伝わる)、アレンジ&応用が自由自在(副業、起業をサポート)、結果にコミットするコーチング(夢をかなえる=幸せになる)を掲げている。
コーチングスクール卒業後も学び続けられる環境が整備されているスクールであること
コーチングは資格をとったら終わりではありません。一所懸命勉強してせっかく資格をとったのに、資格をとっただけで安心してまた他のことに手を出す人が多いですが、資格はプロコーチとして活動していくうえでのスタートでしかありません。プロコーチとして活動したいなら継続して学び続けることが不可欠です。したがって継続的に学べる環境が用意されているかどうかも大きな選択ポイントになります。
プロコーチとして活動していくためのサポート体制が整っているコーチングスクールであること
プロコーチとして起業し事業化するためには、コーチングを学び資格をとるということだけでなく、「事業領域」「事務所」「資金調達」「事業計画」「商品設計」「マーケティング」など様々なことについて考える必要があります。特にコーチとして、どんな人をサポートしたいのかによって戦略も大きく変わってきます。
こうしたことをサポートできる体制にあるコーチングスクールやコーチであるかもコーチングスクールの選択にあたっては重要なポイントになります。
講師・コーチ陣があなたの目指すコーチに近い人であること
どんな講師・コーチであるかは、どこのコーチングスクールを選ぶかというより大事です。しかもあなたが目指したいと思うコーチであり、コーチとしても実績のある人であることが何より重要です。
コーチングの資格
資格には、次のように「国家資格」「公的資格」「民間資格」があります。
資格の種別 | 内容 |
---|---|
国家資格 | 国家資格とは、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格のことです(文部科学省)。弁護士や税理士などのように業務独占規定があるものは違反すると罰則があります。 |
公的資格 | 文部科学省・経済産業省などの省庁や大臣などが認定している資格です。 国家資格のように特別な権限が与えられるものではありません。 商工会議所が実施している「日商簿記検定」などがこれに該当します。 |
民間資格 | 民間団体や企業が、独自の審査基準を設けて任意で認定する資格です。 |
コーチングの資格は、各コーチングスクールや団体がそれぞれの基準に基づいて発行している「民間資格」になります。したがって認定基準も各コーチングスクールや団体によって異なります。
代表的なコーチング資格は以下のとおりです。
国際コーチング連盟(ICF)が発行する認定資格
国際コーチング連盟(ICF)では、以下のような基準を設けてコーチング資格を発行しています。
国際コーチング連盟(ICF)の資格は、国際コーチング連盟(ICF)の認定校を卒業しなくても取得できます。
認定校以外のスクールを卒業した場合でもコーチ専門トレーニングがICFの基準を満たしていることを
説明する文書を提出して受験する方法があります。
ACC(アソシエイト・サーティファイド・コーチ)
主な認定要件
- 合計60時間以上のICFが認定するコーチ・トレーニング・プログラム(ACTP)/ コーチ専門トレーニング(ACSTH)の修了
- 10時間のメンター・コーチング
- 8人以上のクライアントとの最低100時間(内、有料75時間)のセッション実績(コーチング専門トレーニングを受け始めて以降のもので、更にそのうち25時間は、申請前18か月以内に行われたものでなければならない
- コーチングの基礎的な知識があることを確認するためのテスト、コーチ・ナレッジ・アセスメント(CKA)の受験
PCC(プロフェショナル・サーティファイド・コーチ)
主な認定要件
ICF認定コーチ・トレーニング・プログラム(ACTP)の修了。
25人以上のクライアントとの500時間(有料450時間)のコーチングを記録したもの。
これは、コーチング専門トレーニングを受け始めて以降のもので、更にそのうち50時間は、申請前18か月以内に行われたものでなければならない。
コーチ・ナレッジ・アセスメント(CKA)の受験。
- 125時間以上のACTP/ACSTH プログラムとしてのコーチ専門トレーニングの修了
- 10時間のメンター・コーチング
- 25人以上のクライアントとの500時間(有料450時間)のコーチング実績(コーチング専門トレーニングを受け始めて以降のもので、更にそのうち50時間は、申請前18か月以内に行われたものでなければならない)
- コーチング実技審査(2コーチング・セッションの音声記録及びそれを英語で書き起こしたものを提出)
- コーチングの基礎的な知識があることを確認するためのテスト、コーチ・ナレッジ・アセスメント(CKA)の受験
MCC(マスター認定コーチ)
主な認定要件
- 200時間の専門トレーニングの修了
- 10時間のメンター・コーチング
- 35名以上のクライアントとの最低2500時間(内、有料2250時間)のコーチングを記録したもの
- コーチング実技審査(2コーチングセッションの音声記録、及びそれを書き起こししたものを提出)
国際コーチング連盟ホームページより抜粋
https://coachingfederation.org/
一般社団法人日本エグゼクティブコーチ協会(JEA)が発行する資格
一般社団法人日本エグゼクティブコーチ協会(JEA)では、下記の基準に基づき、認定エグゼクティブコーチの資格を発行しています。
一般社団法人日本エグゼクティブコーチ協会(JEA)認定エグゼクティブコーチ
受験要件
受験資格者は、下記のすべての要件を満たした者とする。
- コーチビジネス研究所(以下、CBLという)主催の「SMEエグゼクティブコーチ養成講座」に出席し、全講座を履修した者、または他団体等の履修証明があり、エグゼクティブコーチとしてふさわしい知識・経験を有するとJEA認定委員会が認めた者。
- コーチとして、10人以上、100時間以上(うち有料80時間以上)のコーチングセッションを経験している者。
- 国際コーチング連盟及びJEAの定めるコーチとしての倫理基準を遵守することを誓約する者。
試験内容
試験方法は以下の通りとする。
- 筆記試験
択一試験
受験者は希望する試験日の7日前までに、JEAのホームページから受験の申込みを行い、受験料の払い込みをする。試験日の指定された時間内にWEBにて回答する。
記述試験
与えられた課題について、制限時間内にWEBにて回答する。 - 実技試験
次のいずれかの方法により、45分間の実技試験を実施する。
指定した会場での対面セッション、インターネット(ZOOM等)によるコーチングセッション - 面接試験
60分間の面接試験
一般社団法人日本エグゼクティブコーチ協会ホームページより抜粋
https://jea.jp/about_certification/
「資格商法に騙されない」本当に大事なことは「資格」ではない
「コーチングの資格をとりたい」というだけでしたら、国際コーチング連盟(ICF)の認定コーチ資格または一般社団法人日本エグゼクティブコーチ協会(JEA)認定エグゼクティブコーチの資格がお勧めです。
コーチングの勉強もしたことがないのにコーチを名乗って活動することは論外ですが、本当に大切なことは資格ではありません。それは国家資格であろうと同じです。もちろんプロとして活動する以上、それを証明できるためにも資格を取ることをお勧めしますが、資格は、しかるべき機関で定められた勉強をし、活動するに相応しい能力を持っている人だという一つの証明でしかありません。
資格があるからといって仕事が受注できるわけでもありません。「短期間に簡単に資格が取得できます」というようなうたい文句で展開している資格商法に騙されないようにしましょう。
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