ワンランク上のビジネスモデルへ「ISO26000とSDGsの活用」(2018/06/18)

ISO(国際標準化機構:本部ジュネーブ)とは、国際間の取引をスムーズにするために共通の基準を決めている団体で、この機関が定めたものがISO規格です。
それぞれの分野によってISOのあとに番号が付されています。

品質管理に関するISO9001、環境管理に関するISO14001、情報保護に関するISO27001、エネルギー管理に関するISO50001などが知られていますが、あらゆる組織に重要なのがISO26000です。

ISO26000とは、ISO(国際標準化機構)が2010年11月1日に発行した「組織の社会的責任に関する国際規格」です。
この規格は先に挙げたような他の規格と異なり、認証規格ではありません。組織が社会的責任を実践していくうえでの手引きとして定められているものです。

世界中で環境破壊や貧困など様々な社会問題が深刻化しているなど、あらゆる組織に対して、社会的に責任ある行動が求められており、組織の信頼性向上のためにもISO26000の必要性が高まっています。

企業では、CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)とい言葉が一般的ですが、現在では、様々な組織が持続可能な社会への貢献に責任があると考えられるようになり、単にSocial Responsibility(社会的責任)と呼んでいます。

社会的責任を果たすために、次の7つの原則があります。

説明責任:組織の活動によって外部に与える影響を説明する責任です。
透明性:組織の意思決定や活動の透明性を保つことです。
倫理的行動:公平性や誠実であることなど倫理観に基づいて行動することです。
ステークホルダーの利害の尊重:様々なステークホルダー(その組織と利害関係を持つ個人やグループのこと)へ配慮して対応するということです。
法の支配の尊重:各国の法令を尊重し遵守することです。
国際行動規範の尊重:法律だけでなく、国際的に通用している規範を尊重することです。
人権の尊重:重要かつ普遍的である人権を尊重することです。

さらに、社会的責任を果たすために、次の7つの中核主題が設定されています。

① 組織統治

組織としての有効な意思決定の仕組みを持っているということです。
一人ひとりは、正しく判断し行動しているつもりでも、組織として、明確で透明性のある 意思決定がないと組織としての統治は十分とはいえません。
組織の社会的責任を実現していくうえでの基盤ともいえるものです。
具体的には、監査役や監事の選定、ステークホルダーや従業員とのコミュニケーションを 図り、説明責任と透明性を伴った意思決定・行動が求められます。

② 人権

すべての人は、平等に扱われ、自由に表現し、働き、食べ、医療・教育を受け、安全に生活していくための基本的な権利を持っています。
組織の活動が関係者に与える影響と、それらが人権侵害にあたらないかどうかの確認が 求められます。
具体的には、差別のない雇用の実施、不当な労働条件下での労働や児童労働の禁止、障碍者・高齢者など社会的弱者の雇用促進、人権教育の実施などがあります。

③ 労働慣行

組織はすべての労働者に対する平等な労働機会を確保し、公正かつ労働者の安全と健康に配慮した労働条件・労働環境を整備することが求められます。
具体的には、職場の安全環境の改善やワーク・ライフバランスの推進、人材育成などへの積極的な取り組みが望まれます。
法令を順守し最低限の義務を果たせばよいというだけでなく、従業員と話し合う場や仕組みを設け、よりよい仕組みを構築していくことが重要です。

④ 環境

いま社会は、天然資源の枯渇、汚染、気候変動、生態系の崩壊など様々な環境問題に直面しています。組織の規模にかかわらず、環境問題への取り組みが重要です。
省エネや再生紙の利用など身近なところからできることを実施しましょう。

⑤ 公正な事業環境

倫理的な行動基準の順守・促進はすべての公正な事業慣行の基礎です。
汚職防止、公正な競争、知的財産権など財産権の尊重といったことが挙げられます。
そのための教育や相談窓口の設置といった取り組みが求められます。

⑥ 消費者課題

提供する製品やサービスに責任をもち、製品・サービスが消費者に危害を及ぼさないようにすることが重要です。
消費者が正しく判断できるように、十分な情報提供、虚偽や隠ぺいをしない、消費者のリスクを最小限に抑えた安全な製品・サービスの提供、社会的・環境的に有益な製品・サービスの提供といったことが求められます。
そのため、品質マネジメントシステムの導入、個人情報保護マネジメントシステムの導入などに取り組むことが必要となります。

⑦ コミュニティへの参画及びコミュニティの発展

社会的責任を果たすという観点から、組織は自らが属しているコミュニティ(町内会や商店街など)に積極的に参加し関与していくことによって、ともに発展していくことが重要です。

                      

持続可能な社会・環境の実現に向けて

ISO26000に関連して、持続可能な社会の実現に向けて世界が合意した「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」があります。SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。

企業の大小を問わず、これからはあらゆる組織が、このISO26000社会的責任とSDGsの実現に向けた活動をしていくことが重要となっています。

http://www.unic.or.jp/files/sdg_logo_ja_2.pdf

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