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背伸びをしてポジティブシンキングになる必要はない

「コーチングは何でもポジティブに考えればいいんでしょ!」

そんな風にコーチングを考えている人もいますが、コーチングとは自分の力以上に背伸びをしてムリにポジティブシンキングをすることでもありません。

コーチングとはありのままの自分を認め、ありのままのクライアントを認めることが大前提です。

脳科学の世界では、たとえば他人に対して「バカ!」「最低だ!」などとののしると、脳はそれを全て自分のこととしてとらえるので、ネガティブな言葉は極力使わないほうがいいといわれます。

確かに、ネガティブな言葉を使うと、それを言われた人も、発言した人も、ネガティブな気持ちになってしまいます。
コーチングでも、決してクライアントを否定したり、ネガティブないい方で責めたりはしないのが大前提です。

クライアント自身が「あれは失敗でした……」とネガティブなことを話しても、
「なぜ、失敗するようなことをしてしまったのですか?」などと、相手を責めているように聞こえる質問はしないのがコーチングの鉄則です。

失敗したといわれたら、「どんなことがあったのですか?」という風に、まず事実を尋ねるような質問のしかたをすることがポイントです。

間違っても、「そんな失敗ぐらい、たいしたことないですよ。もっと悲惨な人がいますからね!」などと、強引にポジティブな方向に相手の思考をコントロールしようとするのはコーチングではありません。

ネガティブを否定するあまり、過剰にポジティブな方向に持っていこうとしてみても、ネガティブなものにひっかかっているクライアントが説得されることはないですし、クライアント自身の自発的な行動にも結びつきません。

仮に失敗をどうやってプラスに転じるかというテーマであれば、
「うまくいかなかった中で、あなたが少しでも何か得たことがあるとしたら、それはどんなことですか?」
「失敗を防ぐために改善できる点があるとしたら、どんなことが考えられますか?」
など、相手が自分の中からプラスを引き出すような質問をなげかけることが大切です。

何も無理にポジティブになる必要はありませんが、大事なのは心の持ち方です。

できなかったり、失敗したりすると、
「~がなかったから失敗した」「~だからできない」「~があればできるのに」
というように、できない理由を、自分以外のせいにする人がいます。

能力にしても、環境にしても、何かが足りなくても、そのことに挑戦してみるという気概が成長には必要です。

あの、見えない、聞こえない、話せないという三重苦を克服したヘレン・ケラーの言葉は、
「人間にとって、一番恐ろしい敵は不遇ではなくて、自分の心です。自分をこんな人間だと思っていると、それだけの人間にしかなれません。」
と言っています。

コーチに必要なのは、「人は無限の可能性がある」ということを信じて関わることです。
ヘレン・ケラーを育てたサリバン先生のように、諦めないことです。

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