大坂なおみ選手が「次のコーチに期待する」重要ポイント(2019/02/19)

世界ランキング1位となった女子テニスの大坂なおみ選手のコーチ変更が話題になっています。

全豪オーブンのシングルスで優勝して世界ランキング1位となって以来初のツアー大会ドバイ選手権の前の記者会見で、サーシャ・バイン氏とのコーチ契約解消を発表しました。

発表によると、大坂なおみ選手は、
「チームのエネルギーを変えるためだった。幸せでいる以上の成功など望んでいないし、私を幸せにしてくれる人々と一緒にいたかった。」
と、女子ツアーを統括するWTA(女子テニス協会)が報じています。

WTAによると、大坂なおみ選手は、
「昨年春(4月)のチャールストン(米国)と同秋(9月)の北京で、同時にそのように感じ始めた。」
といいます。

その2大会は、試合中に泣き出したことでも知られ、精神的につらい大会だったようです。

契約解消は、
「すでに全豪の期間中には考えていた。大会期間中は何とか乗り越えないといけない、と自分に言い聞かせていた。でも、少し変だと気がついた人もいたと思う。」
と、胸の内にわだかまりを抱えながらの優勝だったことを明かしました。

今回の解消について、金銭面でのトラブルも噂にあがりましたが、大坂なおみ選手は、
「それが、最も自分を傷つけた。そんなことはない。」
ときっぱり否定しています。

「チームと一緒に転戦し、家族以上にいつもいる。そこにお金のことなど全く関係ない。」
と話しました。

また、サーシャ・バイン氏については、
「彼がしてくれたことすべてに感謝している。彼について、悪いことを言うつもりはない。」
「(内向的な)自分が、より人に心を開くことができるようになったのは彼のおかげです。」
と語っています。

コーチ解消の真相は分かりませんが、コーチの存在がとても大きなものであることが分かります。

誰をコーチにつけるかで、試合の結果のみならず、その人の人生にも大きな影響を与えます。

大坂なおみ選手が、次のコーチに期待するのは、
「ポジティブな思考の人。顔色を伺うのではなく、直接的にものを言ってくれる人がいい、それが最も重要な要素の一つ」
と言っていますが、ここにコーチのあり方に関する一つのヒントがあります。

コーチングのスキルでもある「フィードバック」の重要性です。

フィードバックとは、相手の話を聴いて、感じたこと、見えたこと、聞こえたこと等をそのまま伝えることです。

目的は、「相手の気づきを促す」ことにあります。

コーチは相手の“鏡”の役割を果たし、相手の感情や思いを感じ取り、伝えます。
仮にそれらが相手の思いや話している内容と違っていたとしても率直に伝えます。

ポジティブなこともネガティブなことも、正直に伝えます。
そうすることで、「気持ち」や「想い」「認識」を共有することができます。

時には勇気が必要です。

「こんなことを言ってしまっていいのだろうか」
「相手に失礼ではないだろうか」
「こんなことを言ってしまったら嫌われてしまうのではないか」
「相手を傷つけてしまうのではないか」

といった思いを克服することが求められます。
相手に対する尊敬や思いやりの気持ちが大切です。

自分の直感に耳を傾け、自分の思いに正直でいる強い意志が求められます。
直観を信じ、感じたことをそのまま相手に伝えます。

「フィードバック」によって、相手は新しい視点を見出したり考えが変わったりするような大きな気づきが促されることもあり、フィートバックを求めるためにコーチをつけると言われるくらい重要なスキルです。

才能がないことをいいわけにしない(2019/02/05)

一流のアスリートにみる自己基盤の強さ

一流アスリートは、やはりメンタルが強く、自己基盤がしっかりした人が多いといえます。そうした選手は、テレビや新聞のインタビューでも常にポジティブに次を見据えた受け答えをしていて、学ばせられます。

例えば、前サッカー日本代表の本田圭佑選手は、その代表格といえるでしょう。
絶対に最後まで諦めず、自分を信じて突き進む姿勢は、見事というほかありません。
「メンタルモンスター」とまで呼ばれているようですが、彼の言葉からは、自己基盤の中でも「自己信頼」が非常に強いことが伺えます。

信じることは希望

「俺は持ってる。俺は大きな将来しか見てない」
「信じることっていうのは、俺にとって希望なんです。信じられなくなったときに、希望の光は見えなくなる」
「俺はこんなもんじゃない。どれだけ成り上がれるか。ビッグチャンスだと思っている。俺の人生は挫折の連続。でもそこからはい上がろうとして、未知の世界を知ることもある。今は苦しいけど、真剣に向き合うことで、見えてくることがある」
「挫折は過程、最後に成功すれば、挫折は過程に変わる。だから成功するまで諦めないだけ」

本田選手のこうした発言の数々は、単なる強がりや根拠のないビッグマウスではなく、確固たる自己信頼に裏打ちされたものです。
彼は今でこそ世界で活躍する名選手ですが、かつてはガンバ大阪のジュニアユースからユースに昇格できなかった落ちこぼれ選手でした。

どんなに夢を持っていても、「自分には才能がない」と感じると、多くの人はそれをコンプレックスに感じて、「自分には向いていない」と諦めてしまいます。
しかし、本田選手は「自分は才能がない」と公言しつつ、決してそれをいいわけにはしていません。

むしろ天才肌ではないからこそ、人一倍努力することで、自分の可能性を引き出し、並みいる天才プレイヤーたちと肩を並べて戦っています。
彼は生まれつき才能があるから活躍できているのではなく、才能がない自分を認め、その自分を受け入れ、それでも自分には可能性があると信じ、自分の夢に向かって地道に努力しているからこそ、世界で活躍できているのです。

サッカーを通じて人間を育成したい

本田選手は次代の選手の育成にも熱心で、日本最大級のサッカースクール事業を展開しており、ユースとジュニアユースのクラブも立ち上げています。
その背景には、単にサッカーの上達ということだけでなく、「自分で考え、自分で決断する能力を伸ばす手助けをしたい。それは生きていく上で誰しも必要なことだから。サッカーを通じて、人間を育成したい」という思いがあるようです。
これは、まさにコーチングの考え方に通じることです。
自己基盤のある人は、自分の可能性を強く信じることがきるからこそ、人の可能性も信じることができるのです。

「セルフイメージ」が高い人と低い人(2019/01/25)

コーチは人の成長をサポートする存在

コーチとは、人の成長をサポートする存在です。
そのためには、コーチ自身の「自己基盤」が問われます。
自己基盤とは、何だと思いますか?
建物で言うと基礎にあたる部分です。
建物を建てるときに一番時間をかけているのは基礎工事です。特に高い建物を建てようと思えば思うほど、この基礎工事が重要になります。
東京スカイツリーは、巨大な三角形の基礎杭で支えられていますが、一番深い杭で約50メートルとのことです。

同じように人も、なりたい自分になるためへの土台、つまりファウンデーション=自己基盤を整えることが大切です。
自分の中にどんな傾向があるのかを知っていれば、自分の感情をコントロールすることもできます。
たとえば、「本当は優しくしたいんだけれど、彼の顔を見るとムカつく」なんてことはありませんか?

そんなときは、「人生で妥協していることはないだろうか?」「やりたいのに、やれてないことはないだろうか?」などと、自分自身と向き合ってみましょう。
自分が納得できないことに妥協するのをやめ、自分の基準を引きあげることで、自己基盤を整えることができます。

よりよい人生を送るには、考え方、思考がとても大きく影響

よりよい人生を送るには、考え方、思考がとても大きく影響します。
なぜなら、考え方が行動を変え、行動が習慣をつくり、習慣が良い人格を形づくり、高い人格を持つことでより良い人生が送れるようになるからです。
そのためにも、「セルフイメージを高く持つこと」が大切です。

「自分に自信がない」「こんな私にできるだろうか?」などと悩んでいる人がたくさんいますが、その多くは他人と比べてしまっていることが原因です。
セルフイメージが高くないからといって、その人自身のレベルも低いわけでは決してありません。
むしろ、向上心が高く、自分に厳しいがゆえに、現状に不満を覚え、自分よりできるように見える人と比べて、「自分なんてまだまだダメだ……」と、セルフイメージが低くなってしまっている人が多いようです。

セルフイメージは幸福感にも関係し、セルフイメージが高い人は、満足度が高いので、幸福感も高いといえます。

私自身も田舎者の引っ込み思案な性格で、自分にいつまでも自信が持てなかったですが、小さな成功体験を積み、恩師ともいえる先生との出会いなどによって、自信が生まれ、いろいろなことが好転するようになりました。

今でも恥ずかしがりやではありますが、だからこそ一歩前に出ることができないクライアントの気持ちが分かることもあります。
自分の弱みは、強みの裏返しともいえるので、決して諦めないでください。

自分を受け入れ、信じ、大切にする

セルフイメージを高く持つこととは、具体的には「自己受容」「自己信頼」「自己尊重」の精神を高いレベルで持ち続けることです。

「自己受容」とは、善悪に関係なく、ありのままの自分をそのまま認めて受け入れることです。例えば、あなたが「私は人前でひどく緊張しやすい欠点がある」と感じて、自信を失っているとします。そんな自分のことを「私は人前でひどく緊張しやすい性格なんだ」と、あるがままの自分を許して受け入れることが「自己受容」です。

次に、「自己信頼」とは、自分で自分を信頼しているかどうかということです。
たとえ逆境に陥ったとしても、「私はまだまだやれる!」と思えるかどうかです。
自分に起こる未来を信頼することこそが、「自己信頼」の本質です。

そして、「自己尊重」とは、自分自身を大切に感じ、自分を慈しみ、自分を肯定し、ありのままの自分を尊重して、自分の存在価値を認められるかどうかです。

「自己受容」「自己信頼」「自己尊重」の3つが揃っている人は、セルフイメージが高い人、すなわち「自己基盤」のある人です。
コーチを目指す人は、まずあるがままの自分自身を認めて、その未来の可能性を信じ、自分自身を尊重することが大切です。

コーチング・ビジネスは経済的・時間的・精神的自立への道(2019/01/22)

進む女性の社会進出

女性の社会進出も進み、今や、22歳以上55歳未満の女性の7割以上は働いている時代で、その割合はさらに増える傾向にあります。

厚生労働省の度調査によると、2017年の男性の労働人口は7万人減って、3,756万人になったのに対し、女性の労働力人口は前年比18万人アップの2,842万人になりました。この結果、労働力人口総数は前年より11万人増加し、6,598万人となり、労働力人口総数に占める女性の割合は43.1%(前年差0.2ボイント上昇)となりました。

働く女性の9割近くは雇用者ですが、女性が会社に頼らず、もっと自由な働き方ができる職種として、コーチの仕事はまさにぴったりだと私は思います。

私の知人のある女性は、英語検定や漢字検定から宅地建物取扱主任、野菜ソムリエなど十数もの資格を持っていますが、貴重な時間とお金をかけて資格を取っても、「実際はあまり役に立たない」とこぼしていました。

もしあなたが仕事につながる資格を取ろうと思うなら、コーチの資格を取ることをお勧めします。

いつでもどこでも使える普遍的スキル

コーチングの技能を会得していれば、スカイプでもクライアントとセッションできるので、国内外のどこにいても仕事に困ることはありません。
海外に住みたい人や、ノマド的な働き方をしたい人でも、自由に仕事ができます。

また、子育て真っ最中でフルタイム勤務が難しい女性でも、コーチの仕事なら、自分の裁量で働く時間を決められますし、短時間で効率よく働くこともできます。

たとえば、コーチングの料金はコーチによって異なりますが、平均すると、1人につき1カ月に1回60分の電話及び面談が2回=30,000円(税抜き)位が相場とされています。

セッション前の事前準備や、事後の整理の時間などを含めても、クライアント1人にかかる時間は2時間程度になり、コスト・パフォーマンスは悪くないはずです。

通常、クライアントとは3カ月、半年、1年と一定期間は契約するので、仮に10人の人とコーチングの契約をしていれば、1カ月に10人×4時間=約40時間の労働で、30万円以上の収入を確保することができるということです。

先の厚生労働省の調査では、5人以上の事業所における女性常用労働者の1人平均月間総実労働時間は124.8時間です。

また、10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所における女性一般労働者の正社員・正職員に支給される現金給与額は平均27万8,400円ですが、正社員・正職員以外の場合は現金給与額が19万3,100円と下がります。

単純には比較できませんが、コーチのほうが一般の会社員よりもコスト・パフォーマンスが高いことがおわかりになると思います。

自分のために使えるお金がない

近年、働き盛りである40代の団塊ジュニア世代は、非正規雇用が増え、男性の年収も平均400万円台で、特にボリュームゾーンは300万円台で余裕がありません。

そのため、共働きが多く、専業主婦でも切り詰めている女性が少なくないようです。
特に子どもがいると、教育費がかかるので、共働きの主婦は月に3~4万円程度、専業主婦は1万円ほどしか自分のために使えるお金がないといいます。

また、時間についても、子育てをしている主婦はシングルやDINKSと比べると、自分のために使える時間が減ってしまいます。

コーチング・ビジネスは、自分で時間を決めることができるので、子育て中の主婦や共働きの女性でも、自分のために使える時間やお金をもっと確保できるでしょう。

離婚の増加と経済的自立

また、今や3組に1組は離婚している時代です。
ここ10年で、同居期間25年以上の熟年夫婦の離婚は2倍以上に、同居期間30年以上の熟年夫婦では3倍近くにも増えています。

離婚を考える際、まず気になるのが経済的な問題です。どんなに離婚したくても、経済的に自立できなくては、離婚に踏み切る勇気も持てません。

離婚が増えている背景には、昔よりも女性の社会進出が進んだことも影響しているでしょう。しかし、年齢が上がってからの就職は、やはり条件が非常に厳しくなります。
特に長い間、会社勤めなどをしていなかった専業主婦が、急に自立するとなると、気持ちの上でもハードルが高くなります。

シングルマザーの場合も、子どもの送り迎えなどで働く時間が限られてしまうので、就職条件が限られてしまいます。

家賃や生活費、あるいは育児費を全て女性が自分ひとりで稼ぐには、非正規雇用のパートやアルバイトだけでは限度があるので、仕事を幾つもかけもちしたりして、体調を崩してしまう女性もいるといいます。

でも、コーチング・ビジネスは時間的・場所的な問題も解決しやすく、離婚した女性でも自立して、子育てしながら生きていくことができます。

私の知っている女性コーチの中にも離婚を経験した方が少なからずいますが、どの女性コーチも生き生きと活躍されています。また、コーチには定年もないので、熟年離婚をしたシニア女性でも仕事に困ることはありません。実際に60代でも現役で活躍している女性コーチもいらっしゃいます。

『コンサルティング・コーチング(自立支援型コンサルティング)』~第5ステップ 持続(活かす)の場面でのポイント~(2019/01/15)

自立支援型コンサルティング・プロセスの第5ステップ 持続(活かす)の場面でのポイントです。

第5ステップ 持続(活かす)の場面でのポイント

最後のステップは、カタチにしたことをいかに持続させ、活かすかです。そのために、経営者自身にアクションプランを策定してもらい、コミットメントしてもらいます。
途中で挫折したりしないよう経営者を見守り、時には励まし、背中を押し、成果に結びつくまで、継続的にフォローアップに努めます。

従来型のコンサルティングは、提案して終わりという場面が多かったと思いますが、パートナー型コンサルティングでは成果を出すことを重視します。最終的な成果とは目標を達成することですが、経営者自身の学びや成長に繋がることも大切と考えています。経営者が自らの力で成長し続ける、自走できるようになることがゴールです。

具体的なアクションプランや目標の設定にあたっては、次の『SMART』の5要素を考えると効果的です。

①社長の行動を促すために

ア.目標に向けてステップを刻む

前ステップで立てた目標(戦略,KGI)を具体的な 戦術に落とし込み,数値の細分化も行い,優先順位を付けてアクションプランを組み立てます。たとえば,10年後に店舗数を10店増やす目標とすると,5年後だったら5店舗,1年後なら1店舗と落とし込みます。店舗を増やすためには, 資金や場所,人材の確保が必要です。そのためにやるべきことを考え,目標達成に向けたステップを刻みながら,1ヵ月後にはできるアクションになるくらいにまで,具体化していきます。
この場合も、中小企業診断士はサポートに徹し、経営者が自ら考えることがポイントです。

イ.できたことに着目する

アクションプランに対しては行動の達成度で評価します。経営者自らが決断をすることが重要であり、とにかく行動を重視します。

行動後に得た成果に対しては、マイナスよりもプラスの要素に着目します。10やることがあるうち、1つでも良い成果が得られたら、「社長、やりましたね」と、目標に少しでも近づいたことを喜びます。たとえ行動できなかったとしても、「どうすれば行動できたと思いますか?」と、次につなげる質問をし、具体的な行動を促します。行動して成果に結びつけることをどんどん積み上げていき、ビジョンへ続く階段を少しずつ上っていくように、社長の行動を後押しします。

また、結果と本人の価値は切り分けて話をすることも忘れてはいけません。行動の結果がどうであれ、経営者の存在価値は変わりません。たとえ失敗したとしても「社長には,社長にしか実現できないビジョンがあるのですから諦めず継続しましょう。」と、時には不安をプラスに変えられるよう支え、励ますことも私たち中小企業診断士の大事な役目です。経営者が諦めずに行動を継続できるように、支援者側も諦めずに支援し続けます。

②継続的な支援につなげるために

ア.フォローアップを忘れない

経営者の想いの最大の理解者として,継続的なサポートを忘れないようにしましょう。
必要に応じて目標を見直し、アクションプランを修正する支援も行います。

イ.習慣づける

経営者の想いを中心に策定したアクションプランに沿って経営者自身が行動し続け,中小企業診断士が継続したフォローアップをすることで,経営者が自立して PDCAサイクルを回し続けることを目指します。

一般的に人が行動を起こすには、①重要性、②必要性、③優先性、緊急性、④実行可能性が影響を与えています。経営者が行動を起こさないとしたら、その要因はこのプロセスのいずれかが引っかかっていることが考えられます。  ここでも前述のWhy思考で考えてみます。

①「Why-What(なぜ、他のものではなくこれなのか?)」
②「Why-Who(なぜ、わが社がやるのか?)」
③「Why-When(なぜ、他の時ではなく今なのか?)」
④「How(どのようにやればよいのか?)」

経営者の言葉と行動に不一致を感じたら、そのままにせず経営者に伝えます。何が重要で、何が重要でないのか、さらには状況に対処している行動(意味のある行動)なのか、それとも状況に関係なく、ただ習慣として行っている行動(意味のない行動)なのか、はっきりと区別することを求めます。
それにより経営者が行動を変える「気づき」につなげていくことができます。行動を起こす責任はあくまで経営者にあります。しかしながら、パートナー型コンサルティングでは、経営者との継続的な関係を大切にし、実際に行動変容が起きるまで見守り続けます。

(埼玉県中小企業診断協会コンサルティング・コーチング研究会の調査研究事業報告書から一部抜粋加工)

『コンサルティング・コーチング(自立支援型コンサルティング)』~第4ステップ 協働(カタチにする)の場面でのポイント~(2019/01/08)

自立支援型コンサルティング・プロセスの第4ステップは、協働(カタチにする)の場面でのポイントでのポイントです。

第4ステップ 協働(カタチにする)の場面でのポイント

第4ステップは、広げた経営者の想いを集束して、カタチにするプロセスです。従来型のコンサルティング・プロセスでは、中小企業診断士が提案し実行計画まで策定することになりますが、ここでも中小企業診断士は、経営者と協働して経営の方向性を発見し、経営戦略を立案していくことになります。

 

この時に、中小企業診断士は、PEST、3C、SWOT、バリューチェーンなど様々なツールを使って整理し、提案しています。これらのフレームワークやツールは、思考を広げ、整理するうえでとても便利です。しかしながら、フレームワークに情報を入れ込んで整理しただけになっていないかに注意が必要です。

ここでも、第3ステップで説明した5W1Hで考えると、モレなく整理することができます。
例えば、新商品をどう市場に浸透させていくかという課題であれば、

【Why】 何のために新商品を市場に出すのか?目的・ゴールは何か?
【When】 いつまでにやるのか?期限や期間は?
【Who】 ターゲットとする顧客は?どの市場や顧客を狙うのか?
【What】 提供したい商品や価値は何か?
【Where】 どのチャネルを使うのか?
【How】 どんなプロモーションを用いるのか?
【How much】 価格はどうするか?

質問自体はとてもシンプルです。これらの問いをいかに組み合わせて発想をひろげていくかがポイントです。
経営の方向性を考えるときにも、次のように問いかけをしてみます。

【Why】 何を目指すのか? (ミッションやビジョンを考える)
【Where】 どの領域で考えるか?(ドメイン/事業領域)
【When】 いつまでにどんなステップで展開するか?(展開方法)
【Who】 ターゲットをどうするか?(市場・競合分析)
【What】 強みや優位性は何か?(戦略)
【How】 具体的にどう戦うか?(戦術)

SWOT・クロスSWOT分析、ビジネスモデルキャンバスなどのツールを用いる場合でも、中小企業診断士が自分で考えるのではなく、上記のような視点から経営者に質問をし、経営者自身に考えてもらうことが大切です。

質問の仕方によって、発想は無限に広がっていきます。いかに多様な質問を作り出せるかがポイントです。
特に新たな価値を創造するには、WhatやHowを考える前に、When、Where、Whoを使って発想を広げ、Whyを考えることです。世の中で常識と思われていることと真逆から考えてみると新しい発想が生まれることがあります。

 

経営の方向性を発見し、戦略や経営目標を設定し、事業構造や経営資源を考え、次の具体的なアクションプランを考えるうえでも、Why(目的)、What(競争優位性)、How(実行計画)がすべてのポイントです。
経営者と話をする時に、常にこのことを意識していくとよいでしょう。
 これを使いこなすことができれば、どんなツールよりも強い味方になります。

(埼玉県中小企業診断協会コンサルティング・コーチング研究会の調査研究事業報告書から一部抜粋加工)

「広尾TV」に出演致しました。(2018/12/26)

元ミス着物日本の藤本由己さんが代表を務める株式会社パッション制作番組「広尾TV」に出演致しました。

『コンサルティング・コーチング(自立支援型コンサルティング)』~第3ステップ 創造(広げる)場面でのポイント~(2018/12/20)

自立支援型コンサルティング・プロセスの第3ステップは、創造(広げる)場面でのポイントです。

第3ステップ 創造(広げる)場面でのポイント

第3ステップは、第2ステップで引き出した経営者の想いをさらに広げる場面です。
経営者の中にある固定観念を外すお手伝いをします。経営者には、積み重ねてきた数々の経験や,苦労して形成した「現状」への誇りやこだわりがあります。これに加えて、実行の可能性が低いとか、奇抜な発想と評価されることへのおそれが相まって、真の想いを口に出すことをためらわせます。

そこで経営者に対して、「いろいろな制約条件や実行プロセスの心配はいったん棚上げして、自由奔放に考えてみましょう」というように声をかけ、経営者の思考の枠を広げるようにします。奇想天外な発想や革新的な発想が出たときには、大いに認めてあげましょう。経営者がワクワク、ウキウキするような未来志向の言葉を語りやすい雰囲気をつくるようにします。
ポイントは、次の点です。

①本質を掴む効果的な質問をする

“経営者の想い”を引き出し、広げるには、Yes、Noで答えられるような簡単な質問ではなく、答えに広がりのある質問や考えさせるような質問をします。また、新しいことを生み出し変革していくには、これまでと異なる発想が必要です。そのときに求められるのが,「視点を変える質問」です。視点を変えるには、時間軸を変える、主体を変える、視点を仮定に向ける、視点を広げるなどさまざまな方法があります。

a.時間軸を変える質問
(例)「その問題が発生する前と、発生した後で大きく違う点は何でしょうか」

b.主体を変える質問
(例)「相手の人から見たら、この件はどのように映っていると思いますか」

c.視点を仮定に向ける質問
(例)「もし、100億円あったら何をしたいですか」

d.視点を広げる質問
(例)「仕事以外ではどのようなことが気がかりになっていますか」

e.制約を外した質問
(例)「奇跡が起きて想い通りになった状態を想像すると、最も変わってほしいのは何ですか」

一方、逆に「あと余命1年と言われたら何を成し遂げたいですか?」というように、残されたタイムリミットなどの制約を設けて、追い込まれたギリギリの状態を想定して、いま大切なことは何か、本当にやりたいことは何だったのかなどを考えてもらうような質問も有効です。
重要なことは、次のように5W1Hの具体的な質問から抽象的な質問に発散から集束を繰り返すことで、本質は何かを考えることです。

②「真の目的」を考える

「わが社は〇〇〇を売っています」
この〇〇〇の中に、当然のように商品(名)を入れていたとしたら、本質を見失ってしまうかもしれません。

ポイントは、「Why」にあります。
「わが社は何のために存在するのか?」
「お客様はなぜ自社の製品を買ってくれるのか?」
という「Why」を見つめ直してみることで、真の目的にさかのぼって再定義することができます。

昨今のように複雑化、多様化する経営環境の中では、表層的な分析をしていてもなかなか本質に迫ることが難しくなってきています。この「Why」の問いを重ねていき、真の目的へさかのぼる原点回帰を忘れないようにすることが大切です。
見えにくいものの中に、あり方、真の目的、潜在的なニーズ、戦略が隠されています。
目的が欠落していないか、目的をはき違えて手段の目的化になってしまっていないか、目的が単なるお題目になっていないかに注意が必要です。

③経営ビジョンについて改めて考えてみる

経営ビジョンは、中長期的な企業の「ありたい姿」のイメージを言葉によって可視化したものです。中小企業の場合は経営ビジョンが経営者の頭の中だけにあり、明文化、見える化されていないことがしばしばです。
経営ビジョンがあって、きちんと明文化されている会社でも、カタチだけであまり機能していないといった声をよく耳にします。ビジョンが機能しない最大の理由は、ビジョンの中に経営者の「想い」が反映していないことです。
そこで、先ほどのように「視点を変える質問」や「Why」思考によって、経営者の真の想いを引き出し、ありたい姿をできる限り鮮明に具体的にしてあげるお手伝いをします。
中小企業診断士が代わりにビジョンを打ち立ててあげたりしているケースも見られるようですが、あくまで経営者自身に考えてもらうことが重要です。

(埼玉県中小企業診断協会コンサルティング・コーチング研究会の調査研究事業報告書から一部抜粋加工)

フジサンケイビジネスアイで紹介頂きました。(2018/12/19)

フジサンケイビジネスアイで紹介頂きました。

フジサンケイビジネスアイ「ビジネス支援」に掲載のコラム
「プロコーチが紐解く部下育成の視点」はこちらからご覧いただけます。
https://www.innovations-i.com/shien/interview/10841.html#nav

『コンサルティング・コーチング(自立支援型コンサルティング)』~第2ステップ 共有(引き出す)の場面でのポイント~(2018/12/14)

自立支援型コンサルティング・プロセスの第2ステップは、共有(引き出す)の場面でのポイントです。

第2ステップ 共有(引き出す)の場面でのポイント

第2ステップは、経営者の想いを引き出して共有することです。従来型のコンサルティング・プロセスでは、現状分析から入って、問題点を探り出し、改善提案をするというに、すべて中小企業診断士主導で進めるフローになっています。パートナー型コンサルティングでは、まず経営者のありたい姿に焦点を当て、経営者の想いを十分に引き出すことが重要です。

①経営者の「想い」を大いに語ってもらう

会社のことを一番考えているのは経営者です。まずは経営者が自分の「想い」に自身で気づいてもらわなければなりません。とはいえ経営者は、従業員、資金繰り、顧客対応など目先に直面する問題への対応に手がいっぱいで、「想い」や「ありたい姿」は漠然としており、薄々わかっていても明確には意識できていないことが多いです。

このため、まずは聞き役に徹します。そのためのポイントは次のとおりです。

  • 経営者の発言を遮らない
  • 先入観を持たない
  • 自分と考え方が違っていても,否定や批判をしない
  • 経営者の拘りや価値観をそのまま受け止める
  • 思わぬ方向に話が進んでもあわてない

もし,経営者の話があまり進まないときには,趣味や家族などの話題からアプローチするのも有効です。経営者の価値観,性格,仕事ぶりを発見できることがあります。その時に、経営者の表情や声のトーンの変化を見逃さないようにします。そこに経営者の「想い」のツボが現れている可能性があります。

②経営者の「想い」をさらに引き出す

経営者の「想い」につながるツボを発見したら,その時に聞こえたこと、見えたこと、感じたことをフィードバックしてあげます。
例えば、「いま社員の話をしているときに、社長の声のトーンが一段と高くなりましたね。
社員に対する深い愛情が伝わってきました。もしよかったらもう少しその想いを聞かせて頂けますか?」というように、声のトーンが高くなったという客観的事実と、中小企業診断士が感じたこと(主観的認識)を伝えてあげて、さらにそこを掘り下げる質問をしていきます。

③経営者の「ありたい姿」を共有する

経営者に「想い」を語ってもらい、「ありたい姿」のイメージをできる限り具体化していきます。ここで重要なのは、経営者自身がウキウキ感・ワクワク感を感じているかどうか、やる気が出ているかどうかです。
経営者の考える「ありたい姿」は、そのままでは整合性やまとまりがないかもしれません。中小企業診断士は、その「想い」を否定や批判せずにそのまま受け止め、経営者と共有するようにします。中小企業診断士として懐の深さが問われます。

④会社の「現状」を振り返る

経営者は目先の問題に追われて、会社の現状についても振り返る余裕がなく、問題のもととなる原因に気づいていないこともしばしばです。このため、「ありたい姿」だけでなく、「現状」についても振り返る時間をとることが必要です。
「現状」の姿は思いつきや自然にそうなったわけではなく、経営者が「こういう会社にしたい」「お客様と良い関係を築きたい」という信念や哲学が体現された結果、長い時間をかけて必然的に、会社の「いまある姿」になったといえます。

ヒアリングを通じて経営者の信念・哲学を聞いたときに、「だから御社はお客様、従業員、家族に支えられてきたのですね」と納得することがあります。
「現状」を振り返るときに、「ヒト、モノ、カネ、情報」の経営資源のパーツごとに分けて考えてみると、モレがなくなります。「現状」を話していくうちに、経営者自身で、自分の考えていた理想の姿、「想い」との違いに気づくことがあります。

⑤「ありたい姿」と「現状」とのギャップを埋める方法について考える

次に、「ありたい姿」と「現状」の両者のギャップを埋めるために,何が必要かを考えていきます。
ありがちなコンサルティングの現場でよく見られるのは、「ありたい姿」「現状」,そしてそのギャップである「問題点」とその「解決策」まで、すべて中小企業診断士がつくり上げてしまって、経営者が受け身になってしまっていることです。
パートナー型コンサルティングでは,経営者が主体となって自ら考えるところにポイントがあります。中小企業診断士はあくまで成果を出すための側面支援に徹します。
従って、コンサルティングの初期の段階で、目的や成果、進め方について、経営者の理解を得て、合意をしてから、本格的にコンサルティング支援を始めます。

(埼玉県中小企業診断協会コンサルティング・コーチング研究会の調査研究事業報告書から一部抜粋加工)

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