企業の成長と社員の自己実現を一致させることはできるか(2018/02/11)

働く価値観の変化など時代が大きく変わってきている今日、
これからの企業経営で最も大切なことは、
企業の成長と社員の自己実現をどう一致させていくかにあります。

もっとも従前から、会社の目標と個人の目標との一致点を見出し、
そのベクトルを合わせることは、会社として常に目指してきたところであり、
今に始まったことではないのですが、近年特にこのことが求められているように感じます。

「企業の目標と社員一人一人の目標を一致させることなんてできるはずがない」
そんな声も聞こえてきそうです。
確かに、社員の目標は多様で一人一人異なり、
社員の数だけ目標があると言っても過言ではありません。
それらをどう一致させていくのか、これまでも多くの経営者が頭を悩ませてきた課題です。

しかしながら、私がこれまでお手伝いしてきた経験からしても、
経営者や社員一人一人のパラダイムや考え方を変えることができれば、
必ず一致させる道はあると確信しています。

マネジメントの父と称せられたピーター・ドラッカーの『5つの質問』の中にも、
そのヒントがあります。
一つ目は、われわれの使命は何か、です。
わが社がこの社会に存在しなくてはならない理由はどこにあるのか、
何のために仕事をするのか、この根本的な事業の目的を明確にすることです。

二つ目は、われわれの顧客は誰か、です。
わが社の使命は誰に向けられたものなのか、誰のお役に立ちたいのか、
どういう人を幸せにしたいのか、ということです。

三つ目は、顧客の価値は何か、です。
自分たちが売りたいものを押しつけて売るのではなく、
自分たちがお役に立ちたいと思っているお客様は何を望んでいるのか、
何に価値を感じているのか、です。

四つ目は、われわれの成果は何か、です。
成果というのは売上や利益のことだと思いがちですが、
大事なのはお客様がどうよくなったかです。

五つ目は、われわれの計画は何か、です。
計画とはただ数字を立て、スケジュールを組めばいいわけではありません。
事業を底上げするための目標を立てることだと、ドラッカーは言っています。

喜んでくださるお客様をどれくらい増やすのか、どう増やすのか。
そのために、人、モノ、カネ、時間、情報などの経営資源をどうやって、
手に入れ、活用するのか、という目標を立てたうえで、
役割分担し、実行していくことです。

この5つの質問に対する回答をもう一度考えてみましょう。
それを社員にきちんと伝えているでしょうか?
もしかして伝えたつもりになっていて、
社員は知らない、忘れている、理解していない、
といった状況にないでしょうか?

更にドラッカーは、『経営者の条件』で次のように述べています。
「成果を上げるには、人の強みを活かさなければならない。
弱みからは何も生まれない。成果を生むには、利用できる限りの強み、
すなわち同僚の強み、上司の強み、自らの強みを総動員しなければならない。」

社員一人一人が自分の強みを発揮できるような仕組みをつくることが必要です。
社員一人一人と対話し、その心の声を聴くことです。
ここにもリーダーとしてコーチングスキルとコーチングマインドが必要な理由があります。

社員が欲しているもの、欲していないもの、
既に持っているもの、持っていないものは何でしょうか?
マトリックスにして考えてみましょう。

例えば、社員が欲していて持っているものの中には、
一人一人の社員の中にある働く目的があります。
一方、社員が欲しいと思っているけど持っていないものは何でしょうか?
もしかとしたら会社の目的との結びつきかもしれません。

このようにして、会社の中の制度を一つ一つ見直してみましょう。

いま、なぜリカレント教育なのか?マルチステージの人生の生き方(2018/01/24)

最近、再びリカレント教育という言葉がよく聞かれるようになりました。

リカレント教育とは、スウェーデンの経済学者であるレーンが初めに提唱し、1970年代に経済協力開発機構(OECD)で取り上げられた生涯教育構想です。

義務教育や基礎教育を終えて、社会人や職業人になってからも、個人が必要とすれば教育機関に戻って学ぶことができる教育システムを言います。

リカレント(recurrent)とは、循環する、反復する、回帰するという意味です。
また学校に帰って教育を受けるシステムと言えます。

国の予算を使うのは疑問もありますが、急速に変化する社会に適応していくためには、生涯にわたり学び続けていくことが重要ですので、こうした制度が整うことは個人的にはとても嬉しいことです。

平成29年12月に閣議決定した「2兆円規模の政策パッケージ」に盛り込まれ、本年1月23日、安倍総理の国会の施政方針演説でも取り上げています。

施政方針演説では、80歳を過ぎてからコンピュータを学びゲームを開発した若宮正子さんの例をあげリカレント教育の必要性を訴えていました。
「若宮正子さんは、“人生100年時代、学齢期の教育だけでは不十分です”と言っています。いくつになっても、誰にでも、学び直しと新たなチャレンジの機会を確保したい。雇用保険制度も活用し、リカレント教育の抜本的な拡充を図りたい」と述べました。

具体的には、看護師や保健師ら看護職員の具体的な職場復帰支援策として、
(1)復職を目指す看護職員に、研修を受講する費用の一部を補助
(2)新たな研修を実施する看護の専門学校などへの財政的な支援を拡充
することなどが検討されています。

また出産・育児で退職した女性や定年退職した高齢者らがビジネスの技能を磨く「リカレント(学び直し)教育」推進のため、政府は2019年度以降に約5,000億円を投入する予定のようです。

リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著「LIFE SHIFT—100年時代の人生戦略」では、人生はマルチステージ化する、と言っています。
これまでの「教育・仕事・老後」という3つのステージの単線的な人生ではなく、マルチステージの人生を送るようになるというものです。

マルチステージの人生が普通になれば、私たちは人生でもっともっと多くの経験をするようになります。
3ステージの人生では、教育から仕事へ、仕事から引退への2回でしたが、人生のステージが増えれば、違うステージが待っています。

大事なことは、こうした変化にどう対応していったらいいいかです。
これまでと同じ3ステージの人生を想定していたのでは、もったいないですね。

マルチステージ化する長い人生の恩恵を最大化するためには、柔軟性を持ち、新しい知識を獲得し、新しい思考様式を模索し、新しい視点で世界を見て、力の所在の変化に対応し、ときには古い友人を手放して新しい人的ネットワークを築く必要があると言います。

こうした「変身」のためのスキルを持つためには、ものの考え方を大きく転換し、未来を見通す力が必要です。

新しいステージに対して一人ひとりが自分の望む人生を築く道を開くためには、自分への投資が欠かせません。
新しい役割に合わせて自分のアイデンティティを変えるための投資、新しいライフステイルを身に付けるための投資が必要です。

そんな自分らしい生き方を見つけるときに、コーチングが有効です。
自分自身に問うてみるセルフコーチングでもいいでしょう。
もう一度自分の人生を見つめてみましょう。
「あなたはどんな人生を送りたいのですか?」

コーチングとは、仕事、人間関係、生活スタイル、考え方などをよい方向に変えたいと思っている人をサポートすることです。

変わりたいあなたを応援します。

助成金は取得よりも使い方・活かし方が大事(2018/01/23)

今、国や自治体から様々な助成金が出ていますが、
あなたは申請したことがありますか?

最近では、スーパーコンピューターの開発を手掛ける
ベンチャー企業をめぐる国の助成金不正受給事件で、
ペジー社社長の斉藤元章容疑者らが逮捕されるなどで話題になっていますね。

助成金の不正受給など絶対にあってはならないことですが、
不正ではないにしても、助成金に対する考え方や使い方に
疑問を感じるケースが多々あります。

助成金を、ただお金がもらえるからと考えて申請している
企業が多いのが実体です。
特に多いのが、厚生労働省が行っている雇用関係の助成金です。
厚生労働省関係の助成金申請手続きを代行している
社会保険労務士やコンサルタントも、それを助長する
かのような口ぶりでセールスしている人もいるのでなおさらです。

雇用関係の助成金の本来の目的は、
労働者の職業を安定化させるために、
失業の予防、雇用機会の増大、雇用状態の是正、労働者の能力開発等
を図ることにあります。

そのため、人材の雇用や障がい者の雇用、人材の育成などに伴う
助成金が設けられています。
また近年では、定年の延長や廃止による高齢者雇用、
介護・育児休暇制度の充実などを対象とした社会情勢を
反映した助成金が増えています。

現在比較的申請しやすい助成金は以下の4種類です。
就業規則を改定し次の制度を新たに設けて実施すると、
155万円助成金を受給できます。

制 度 概 要 定 額 ※離職率改善
生産性向上
教育休暇等制度導入
(人材開発支援助成金)
外部研修に参加するための
有給制度を付与する
47.5万 +12.5万
健康づくり制度導入
(職場定着支援助成金)
人間ドックや生活習慣病予防検診を実施する 10万 +72万
セルフ・キャリアドック制度導入(人材開発支援助成金) キャリアコンサルタント
によるキャリア面談実施
47.5万 +12.5万
人事評価制度整備導入
(人事評価改善等助成金)
人事評価、昇給基準を作成し2%昇給する 50万 +80万
    合計 155万 332万

 ※離職率の改善や生産性向上要件を満たすと、金額が増額され、332万円となります。

まずは次の基本的な受給要件を確認しましょう。
(1)正社員を1名以上雇用している
(2)雇用保険・社会保険を払っている
(3)過去6カ月以内に会社都合での解雇がない
(4)残業代未払い等、労務違反を犯していない
以上の条件に合致していれば、原則として受給可能です。

いずれも従業員にとっても、とてもメリットのある制度です。
大切なことは、これらの制度を新設し助成金を活用して、
職場環境を改善し、働き方の改革や人材育成へ向けて投資をすることです。

離職率の改善や生産性の向上には、コーチングがとても有効です。
離職率の高い大きな要因は人間関係にあります。
また生産性を高め、業績を改善するには社内における
「関係性の質」を高めることが有効であると、
マサチューセッツ工科大学のダニエルキム教授が
『成功の循環モデル』の中で提唱しています。

『成功の循環モデル』とは、
①チームの関係性が良く、風通しがよいと「関係性の質」が高まり、                                                                  ②対話を通して本質的な議論が行われ、より深いレベルでの対話が行われ
「思考の質」が高まる                                                                                                                                                           ③結果として新たな挑戦や助け合行動が生まれ、「行動の質」が高まり、                                                                                ④その結果、チームや組織のパフォマンスが上がり売上や成績も上がるという
「結果の質」が高まるという好循環が生まれる
というものです。

この「関係性の質」や「思考の質」を高めるうえで、
コーチングを導入してみることをお勧めします。

コーチングの基本的な考え方は、「人は無限の可能性がある」
「答えは相手の中にある」ということであり、
相手を100%信じて受け止めてあげるという人間観に基づいているからです。

副業解禁!上手な働き方の提案(2018/01/22)

長らく禁じられていた副業・兼業が大きく変わろうとしています。
現にロート製薬やソフトバンクなど大手企業も、副業容認を発表し話題になっています。

多様で柔軟な働き方改革の一環として、厚生労働省でも副業・兼業に関するガイドラインの策定や、モデル就業規則改定などの環境整備が進みつつあります。

海外では、副業・兼業を通じた起業が開業率の向上にも寄与しており、新技術の開発やオープンイノベーション、第2の人生の準備としても有効であるとして認めているところが多く、日本でも今後急速に解禁するところが増えてくるものと思われます。

それでは、これからのビジネスパーソンは、どのようにして対応していったらいいのでしょうか?

昨年、2017年のビジネス書で注目された本の一つに、リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著「LIFE SHIFT—100年時代の人生戦略」があります。
2007年に生まれた日本人の半数が107歳まで生きるという衝撃のデータが紹介されています。

昨年9月15日時点の100歳を超える日本人は約6.8万人で、2050年には約53.2万人に上ると推計されています。

政府も昨年9月に、人生100年時代を見据えた経済・社会システムを実現するための政策のグランドデザインを検討するため、「人生100年時代構想会議」をスタートさせました。

これまでの「教育・仕事・老後」という3つのステージの単線的な人生ではなく、マルチステージの人生を送るようになるというものです。

人生100年時代をどう生きたらいいのか、あなたは100歳の時、どんな人生であったらいい人生だったと言えるでしょうか?

私は、生涯現役でいたいとの思いで「起業」という道を選択しました。
起業しようと思った一番のきっかけは、以前勤めていた会社で、入社5年目の時に大きなミスを犯してしまったことにありますが、当時大手金融機関などの倒産が相次ぎ、リストラが横行し、組織に依存することの怖さやリスクを感じたことにあります。

「組織に依存せず自立した生き方をしたい」
「どこに行っても通用する力をつけよう」
そう思って、中小企業診断士の資格を取得し、様々な自己投資を行ってきました。

以来、複線型の人生を歩むことになります。
勤めながら、中小企業診断士の受験指導や本の執筆などをしていました。
ただ最初の頃は、副業というより、「本業につながり、自分の成長につながる」とてもいい機会になるのではというのが正直な気持ちでした。

当時勤めていた会社でも、人一倍働き、貢献してきたという自負があります。
他流試合をしてきたことで、会社へ貢献できたことも多かったと思っています。
あくまで本業を活かすためのものとして位置付けていました。
従って、私の中では「副業」という意識も持っていませんでした。
お金が目的ではなく、あくまで自己投資の一環でした。

規則上は許されないことですが、過去の裁判例から判断して大丈夫だろうなどと、勝手な自己判断をしていました。

これからはもっと副業しやすい環境になるでしょうが、ビジネスパーソンがキャリアアッブを図り、将来に活かす副業収入を確保していくために考慮すべき5つの原則があるように思います。

その5つの原則とは?

  1. 本業である会社の仕事に活かせる分野とする
  2. スキルアップを最大の目的とし、お金に執着しない
  3. 自分が楽しんで取り組めるものとする。
  4. 会社の仕事にも全力で取り組む
  5. 休日を確保する

以上です。

もしあなたが、コーチングに興味・関心を持っているなら、これらの条件を充たしながら取り組めるコーチングビジネスが絶対お勧めです。
会社の仕事はもちろん周囲の人とのより良い人間関係づくりや子育てにも役立ちます。

リスクのない副業から始めて、もちろんプロコーチとして独立起業も夢ではありません。
ビジネスパーソンにとって、こんな魅力的なビジネスは他にないと言っても過言ではないでしょう。

【参考】
過去の裁判例では、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由であり、各企業においてそれを制限することが許されるのは、

  1. 労務提供上の支障となる場合
  2. 企業秘密が漏洩するなどの企業秩序に影響が生じる場合
  3. 信頼関係を破壊する場合
  4. 競業に当たる場合

とされています。

キープオンゴーイング(2018/01/01)

2018年、明けましておめでとうございます。

平成30年という区切り年でもありますね。
皆さんはどのような新年をお迎えでしょうか?

実は1月1日は私の誕生日ですが、お正月のお祝いにかき消されてしまい、
小さい頃からあまり誕生日を意識したことがありません。
しかしながらここ数年は、さすがに、残された命をいかに使うか、
終活ということを考えるようになりました。

年末年始にかけて、元聖路加国際病院院長日野原重明さんの著書
『生きていくあなたへ ~105歳どうしても遺したかった言葉~』
を読んでとても感銘を受け、私もこんな生き方をしたい
と決意を新たにしています。

読まれた方も多いと思いますが、この本の中で日野原先生は、
特に次の3つの言葉を遺しておられます。

一つ目は、迷った時は遠くを見つめる、ということです。
困難にぶつかった時こそ、なぜそれをやるのか
自分に問いかけ遠くを見つめることだと言います。

日野原先生は、聖路加国際病院の新病棟建設にあたって、
多くの人の反対にあいながら、広い廊下やロビーを設け、
ロビーや礼拝堂にも酸素吸入装置を設置するなどしました。

東京大空襲の時に、たくさんの被災者を目にしながら
救うことができなかった、その時の想いから
災害に耐えうる大病院を作りたかったようです。

このことが後の地下鉄サリン事件の時に、
どこの病院も受け入れが難しかったところを
640人もの患者さんの命を救うことにつながります。

二つ目は、人生を人のために捧げる、ということです。
日野原先生は、よど号ハイジャツク事件の時に、
同じ飛行機に乗り合わせるという数奇な運命に遭遇しています。

この時の体験から「一度は死んだ命、これからは自分の命を人のために使おう」
と決めたと言います。
そして、日本初のホスピスを設立し、人間ドックや
生活習慣病という言葉を世に広めるなど、
医学界における先進的な取り組みをなさってこられました。

三つ目は、キープオンゴーイング(前に進み続けよう)
病や苦難によって、新しい自分を見つけたら、
その愛を受け取ると同時に、過去の自分の皮を脱ぎ捨てましょう。
常に「キープオンゴーイング」(前に進み続けよう)

「自分のことはいちばんわからないから、一生をかけて発見していくものです」
と言っています。

人生は“未見の我”を見つける旅ですね。
喜びと感謝の気持ちを持ってキープオンゴーイング、
この言葉を胸に2018年も前進し続けたいと思います。

皆様にとっても素晴らしい年となりますようお祈り申し上げます。

本年もよろしくお願い致します。

自己認識は、自分が描く未来を形にする(2017/05/13)

「自己認識」とは、「自分を認識する」ことですが、あなたは自分が何者であるかを常に意識して生活してはいないのではないかと思います。

「自己認識」は、「自意識」とは違う概念です。自意識も外界と自分との違いを意識することですが、どちらかといえば主観的に自己の内側に対して内省的に働きかける意識のことです。
簡単に言えば、「自分がこんな失敗をしたら、他人から笑われるのではないか」という意識です。

「自己認識」も自己と他者との違いを認識することですが、自己認識は、他者という客観的な存在を認識したうえで「自分がここに存在する」ことを知る・認めることになります。
つまり、自分の主観的な考えを通して他者と自己を意識するのではなく他者という客観的な視点を通して「自分」を確かな存在として認めることになります。

自己認識は自己実現に必須

自意識は、主観的要素が強く、あくまで自分が中心です。
この場合、どうしても自分の「考え」「思考」の偏りが影響しやすく、他者に自分の考えを押し付けたり、他者との違いを「自分」への非難や同調としてとらえたりする可能性が高まります。
「自分が他者と比較してどうか」という視点を持つことは、自分という「同一性」が揺らぐことにもつがなります。

そのため、起業をするときや、組織を統括するような立場に立つとき、自意識だけで行動することは、「社員にどう思われるか」「顧客にどう思われるか」の視点に立ちすぎ、自分として何がしたいのかが見えにくくなります。
その結果として、周囲との協働や協調が失われ、孤立してしまうこともあります。

「他者」の見方や関わり方の違いを通して、「自分はどうなのか」「何をしたいのか」を考え自分を認識することは、より客観的に目標達成のための方法を見つけ出すことにつながり、自己実現が可能になるのです。

変化する自己認識

自意識は、自分の内側に主観的に働く意識のため、その傾向はあまり変わりません。
人と比べて罪悪感が強い、羞恥心が強いなどは、年齢や経験によって緩和されても傾向は変わらないものです。

一方、自己認識は、「他者」と「自己」の関わりによって認識されるため、自分の役割や立場、そして「他者」の変化によって変化するものです。

よく、役職が付いた時、「変わったね」と、良くも悪くも周囲から評価されることがありますよね。
その他者からの評価を通して、「自分はこんな面もあったのか」と認識し、さらに自分の能力を発揮するにはどうすべきかと自分が考えることができれば、自己認識力を高めることになります。
他者評価を通して、知らなかった自分の一面を認め、同一性をもった自分と認めることができたのです。

ところが、「変わったね」という評価を受け止められない場合には、他者から見える自分の一面を見ないことになり、自己同一性にずれが生じることになります。
その場合には、自分を成長させる可能性を含む客観的視点を排除することになり、周囲の変化についていけない自分になる可能性が高まります。

もし、あなたが「こうありたい自分」や、「達成したい夢」がある時には、常に変化する他人からの言動や行動などを客観的に受け止め、自分に問いかけることが大切です。
他者から見える自分と、自分が目指す姿にずれがあれば、そのすれをいかに最小に抑え、自己実現を達成するのか、それはあなた自身が行わなければならない作業です。

もし、何かに躓き「なりたい自分」「目標達成」が進まない時、コーチンングを受けることで、効率よく自分を見つめなおすことができます。
コーチは、あなたが受け入れやすいフィードバックをくれるはずです。
そのフィードバックを通して、自己認識を深め、自己一致したあなたが描く未来を手に入れることができます。

「自分探し」の旅は、自分を知ることから始めよう(2017/04/30)

本当にやりたいことがわからない。自分自身のことがわからない。自分らしい生き方が何かわからない。

他の人が仕事や人生を楽しんでいるのに比べ、自分は打ち込める何かが何もなかったり、誰かに必要とされていなかったり、つらいことがあって自分が信じていた足場が崩れそうになった時など、自分自身がわからなくなることがあります。

そんな時、自分を変えたい、もっと違う自分があるはずだと、自分探しの旅に出たくなると思います。

でも、自分探しの旅に出る前に、確認すべきポイントがあります。

「私の人生は、こんなものじゃない」という思いを捨てる

自分探しをする人の中で、他の人の人生に自分を重ねてしまっている場合や、ドラマや小説のヒロインやヒーローの人生が当たり前の人生だ、などと思い込んでしまっている人がいます。

憧れの人のような人生や、周囲の恵まれた人の人生の一部を見て、自分と比べた時に「こんなはずじゃない、もっと素敵な人生があるはずだ。」と考えてしまうと、いくら自分探しの旅に出ても、自分らしい人生を見つけることはできません。

急にヘリコプターが舞い降りて、憧れの人の道まで運んでくれたとしても、一歩降りたとたんに、道の感覚があまりに違いすぎ、立つことさえできないかもしれません。
憧れの人の人生は、あなたが見えなかっただけで、ごつごつした岩の上を一歩一歩踏みしめながら作ってきた道かもしれないからです。

自分探しをする前に、他人と同じ人生を自分と重ねていないかを自分に問いかけてみましょう。
他人の軸に自分を重ねたままでは、自分を見つけることができないまま時間だけが過ぎてしまうことになります。

過去の自分を見つめる

思いもよらないつらいことが起きた時、自分自身が揺らぐことがあります。
自分が見えなくなり、自分を再構築するために自分探しを始めることもあります。

そんな時、自分が立っている足場がぐらついていても、もっと下の土台がしっかりしていれば、足場の補強だけで自分を取り戻すことができます。

自分が今までどう生きてきたのか、自分が大切にしていたものや好きだったものは何かを思い出すことで、自分の中にある“ワクワク感”がよみがえることもあります。

時には、過去を思い出し、苦しくなることもあるかもしれません。
過去は今のあなたを作ってくれた礎です。
「こんな過去は認めない」と思うことが、実は自分自身を苦しめている原因になっていることさえあります。

「良い、悪い」というジャッジを抜きにして、今まで過ごした時間を繰り返し、自分がどんな生き方をしていたのかを受け入れることが、自分探しの旅に出るときには大切になります。

なりたい自分を見失わない

自分探しの旅は、自分を知ったうえで、自分らしい未来の自分を作りだす作業になります。
今の自分に足りないことを見つけ、何かを補ために「憧れの人のようになりたい」を目指すのであれば、なりたい自分が具体的になります。
ここでのポイントは、憧れの人になるのではなく、憧れの人のように生きるために自分ができること、すべきことを見つけることです。

ロールモデルになる人がいないこともあると思います。
そんな時は、漠然とでも「こんな自分になりたい」という目標を定めることが大切です。
道標がないまま、自分探しに出かけても、道に迷いもっと自分の居場所が分からなくなることさえあります。

なりたい自分が見つからないという人もいると思います。
自分が無理をしないで安定していられる場所を探すことを目的にすることはできるのではないでしょうか。
安心していられる場所と、信頼できる人とめぐり逢うことが、自分自身を安定させる足場づくりの第一歩だからです。
足場が整ったところで、自分が何をしたいのか、何を目指しているのかの自分探しの旅に出ても遅くはないのです。

未来は、今の積み重ね

そして最後にお伝えしたいことは、未来は今の積み重ねということです。
なりたい自分になるために自分探しをする前に、今の自分の立ち位置を、しっかりと見つめてみることが大切です。

あなたをあなた以上に理解している相手がいるかもしれません。
あなたが自分を探す旅に出ることを応援してくれる家族や友人もいるでしょう。
あなたの中にある知識や技術が、自分探しの旅に役立つことあるはずです。

今のあなたの手の中にあるものを、しっかりと感じること、そのことも自分探しを始める前に確認すべきポイントです。

自己一致は、理想の自分になるための必要条件(2017/04/26)

表面だけの魅力はいつか剥がれる

こんな企業に勤めたいと思う理由の一つに、まずはその外見が魅力的であることです。
例えば、東証一部上場企業、100年以上続く老舗、TVなどでも取り上げられている急成長企業、研修や福利厚生が良いなど、「安定」「成長」「安全」が視覚的に見えるものに人は魅力を持ちます。
しかしながら、その表面がメッキであった場合、期待値が高い分だけ、それに惹かれて集まった人の落胆は大きいものです。

これは、実は、人にも言えることで、表面上は立派なことを話していた人が、裏では人を罵倒したり嘘をついたりする人だったとします。
外面と内面のギャップが大きいほど、周囲の人はその人に不安を感じ、それがいつしか不信へと発展し、関係性が修復できないほど溝ができる可能性があります。

特に人を統括する立場にある人や、人材育成を担当する役割を担う人は、表面と内面を一致させる「自己一致」が大切で、人を引き付ける力を外見だけでなく内面からも磨くことが求められます。

自己一致は、自分の心のブロックを外すこと

あるクリニック経営者に、第一印象や講演会では、「一緒に働きたい」「素晴らしい」といわれる人がいます。
しかしながら、実際にその人と働く人は長続きせず、なぜか徐々に離れていってしまうのです。

では、どうして人が離れてしまうのか。表では理想の「あるべき姿」を掲げ、その理想に賛同した人が「働きたい」と彼の元に来ます。
ところが、徐々にその経営者の「一緒に働くなら理解しろ」的な甘えや傲慢さ、そしてお金に関する汚さなどが見えてしまい、一緒に働くことに嫌気がさしてしまうということでした。

誰もが、仕事を維持するために、資金を得ることは大切であり、きれい事だけで経営は成り立たないことも理解しています。
そのため、一緒に働く人も、経営者がお金に細かいことに対しては「口うるさい」とは感じても「信じられない」とまでは考えません。
しかしながら、「言われるまでお金を払わない」「小さな嘘をつく」などの現実を見せられた時、経営者の「自己不一致」に気付き「ついていけない」と感じるのです。

この経営者は「本当はお金を稼ぎたい」と思っているのですが、「お金のことを口にするのは恰好悪い」「人に太っ腹と見られたい」というブロックが邪魔をして、表面では「弱い人からお金を取るのは悪」と口にしています。

たぶん表面の言葉も、経営者のありたい姿ではあります。
ところが、それは「本当はお金を稼ぎたい」希望がかなったうえでの理想の姿でしかないことに経営者は気が付いていないのです。

実はその経営者と働く部下や仲間達は、そのことに気が付いています。気が付いていないのは経営者自身。
だからこそ理想を語り続けることが、周囲の人からは次第に“薄っぺらな人間”に見えてしまい、信頼も信用もできなくなり彼のもとを去っていくのです。
人の上に立つ、人をまとめる立場になる人は、理想を口にする前に、自分の内面にあるブロックを知らなければ、表と内面のギャップが大きくなるばかりで、あなたが描く未来の夢は実現不可能になってしまうのです。

コーチングは理想の自分に自己一致させる力がある

自己一致は、「あるべき姿」と「あるがままの自分」が同じであればあるほど安定した精神状態となり、人に安心を与えます。
自己一致させるためには、自分の強みや長所だけでなく、自分の弱みや短所、考え方の癖や価値観、劣等感や罪悪感などにも目を向けていくことが必要です。

一個人であれば、「これが私である」と認識するだけでも大切なことです。
自分を受け止め、受け入れることができるだけでも、人は十分生きやすくなります。
しかしながら、指導的な立場にある人には、さらに「なりたい自分」「あるべき姿」の自分と一致させる必要があります。

自分の中にあるブロックを理解し、「なりたい自分」「あるべき姿」に自己を一致させるプロセスは、一人で内省を行いながらできる作業です。
ですが、それは時間がかかり、先ほどの経営者の方のように「自分の問題に気が付けない」こともあります。

これでは時間の無駄になりますよね。

コーチングは、「なりたい自分」「あるべき姿」と現状のギャップの原因を見つけ、最速で短期間で自分の理想に近づくための方法です。
いつも同じことで躓く、周囲の人が次第に離れていくときは、コーチングを通して、自分を見つめ直してみませんか?
あなたの内面からあふれ出る魅力が人を魅了し、夢の実現に大きく近づくことができるようになるはずです。

自己理解は、自分らしさを知ること(2017/04/23)

「自分のことは自分が一番よく判っている」と言い切る人、「自分のことがよく判らない」と考えている人、両方の見方ができる「自分」。
そして、その両方の見方も正解であり不正解でもある摩訶不思議な存在の「自分」概念。そんな自分を知る、「自己理解」について、今回は話を進めていきます。

自分の顔は直接触れることはできても、見ることはできない

「自分のことは自分がよく判る」と思う部分を顔で表現するとしたら、自分の手で触れることで、肌の感触や凹凸を理解することは、他人よりも自分自身が一番理解できる直接的な感覚です。

しかしながら、直接目で顔を見ることは難しく、視界に入るとしても鼻の一部分だけで、「鏡」や何かに映った自分を客観的視点で理解していることになります。

つまり、自分の外見を理解することさえも、何かを通して客観的に見なければならない部分があるということです。
もっと複雑な自分の内面を見ることは、自分を知る方法をきちんと知っておかなければ、全体を見渡すことも、内側を理解することも、輪郭がぼやけてしまうことにつながるのです。

自分から見える自分と、他人から見える自分は違う

例えば、同じ風景を数人で見ていたとしても、自分が意識して見ている部分と、他の人が見ている部分が違うことは、経験したことがあると思います。

例えば、同じ場所を写生しても、一人として同じ色や形で絵を書くことはまずありません。
それは、自分が気になる色や形、空間が、一人ひとり違うからです。
一人ひとりが、自分の感覚のフィルターを通して、同じ場所を見ているのです。

それは、人間関係でも同じことで、すごく礼儀を重んずる人から見たあなたは、「落ち着きがない」と見えるかもしれませんが、ルールよりも自由を大切にした人から見れば、「活発で行動的」と見えるかもしれません。
このように、同じあなたを見る他人のフィルターは、相手の価値観や考え方によって大きく変わるものなのです。

他人からみた「自分」を否定することや、逆に気にしすぎて「自分が判らない」になってしまう必要はなく、あなたという風景を見ているフィルターの違いだけの話です。
他のフィルターを通した時「そう見える自分もある」ことを受け止めることが、自己理解を深める一歩になるのです。

自己理解は自分らしさにつながる

自己理解を深めるには、自分の気質や性格だけでなく、道徳観や価値観、育った環境や風土、行動や態度などのパターンを知ることが必要になります。

例えば、関西と関東では味付けもせっかちさも違うように、人には育った環境によっても価値観や大切なものが変わってきます。
それは、関東が悪い、関西が悪いといったジャッジではなく、土地柄であり環境です。

自己理解を深める時にジャッジは必要なく、自分は何に対して怒ったり喜んだりするのか、大切にしているものは何か、ストレスがかかった時にどんな行動をとっているのかを考え整理していきます。

自分では顔の全体を見ることができないように、自己理解を深めるためには他人のフィードバッグが必要です。
自分はこう感じているけれど、人からはどう見えているのかを評価することなく違うフィルターを通して教えてもらうのです。

また、他人との違いを知ることも、自己理解につながります。
自分が見ている風景と、相手の見ている風景を重ねることで全体像に近づくように、相手になくて自分にあるもの、その逆の場合があることを理解し、互いを否定せずに受け止めることで、「自分らしさ」を明確にすることができるのです。

わがままではない「あるがまま」の自分(2017/04/19)

わがままではない、「あるがまま」の自分

あるがままの意味は、「ありのまま、実際にある、そのままの状態」のことです。
それでは、「あるがままの自分」「ありのままの自分」の自分とは、どのような自分なのでしょうか。

禅の世界での「あるがまま」という意味は、「自分の思いや枠をなくした上で、見えてくる自然な状態」を指すそうです。

それは、自分が無意識に行っている「べき思考」や「決めつけ」などの、自分枠の中に世界をはめ込むのではなく、目に見え、耳に聞こえ、心に感じたそのものの状態を指すのではないかと考えます。

あるがままとわがままの違い

あるがままにふるまうことを、時々、「自分の思うままにふるまう」こととして勘違いしてしまうことがあります。あるがままは、「そのものの状態」を指すのであって、自分の価値観や枠というフィルターを通したものではありません。

例えば、自分の感情に素直にふるまうことは、ただのあなたの感情を相手にぶつけているだけであり、相手からは「わがまま」に見えてしまうことにもなりかねません。

それは、あなたが感情をぶつけることで相手をコントロールしようと相手から見えてしまうからです。

相手に自分を理解してもらうことは、相手を自分の感情でコントロールすることではなく、自分の中にある様々な価値観や思考の癖があることを自覚したうえで、表裏のない自分を伝えていく必要があるのです。

裏表のない自分を見せることで、相手もあなたを理解し、あなたの理解者への変わっていくのです。

あるがままの自分とは、「私はこうなの!」という自分自身の決めつけを外し、自然体でいられる自分になることなのです。

あるがままの自分になるには

あるがままの自分になるためには、自分がどんな感情や考えを持ちやすいのかを知る必要があります。

例えば、同僚から何か嫌なことを言われたとき、あなたの心にはいくつもの感情が浮かんでいるはずです。

嫌なことを言われた事実に対し、あなたの心の中には「不愉快」「理不尽」といった気持ちと同時に、「自分が何かしたのだろうか」いう不安な気持ちや「虫の居所が悪かったのかも」という考えもあるのではないでしょうか。

そのすべてが、あなたの心の中の「あるがまま」です。
けれど、その感情を「いけないことだ」「不愉快だけど嫌われたくないから我慢しよう」と押さえつけ、気が付かないふりをしてしまうために、自分にうそをついたようで苦しく感じたり、自分にこんな思いをさせる相手を許せなくなったりするのです。

自分の中に浮かんだ様々な感情のすべてを自覚し、自分のありのままを受け入れることで、相手の態度に対し自分がどうすればよいのかが見えてきます。
時には、相手に抗議したいと考えるかもしれませんし、相手の嫌味に反応しないでスルーする対処法をとるかもしれません。

大切なのは、自分の中に浮かんだすべての気持ちや思いを、無理に押さえつけないことです。
自分の中にある良い面も悪い面もすべて受け入れ、自分がどうしたいのか、どうなりたいのかを考えることで、「あるがままの自分」を相手に見せられるようになり、周囲の人も裏表のないあなたを理解するようになるのです。

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