もし中小企業診断士/コンサルタントがコーチングスキルを身につけたら…(2018/02/27)

クライアントにとって本当の支援とは何か?
MITスローン経営大学院名誉教授エドガー・H・シャイン氏は、その著書「謙虚なコンサルティング」の中で、
「コンサルタントは自分で答えを出すのではなく、クライアントが自ら道を見いだせるよう支援しなければならない」
「コンサルタントの最も重要な目的は、クライアントの本当の懸念や本当の考えを知り、理解できるようにすることだ。コンサルタントは“パートナー”兼“支援者”になる必要がある」と言っています。

昨年、この本に出会い、私はとても勇気づけられました。私が中小企業診断士として、3年前、中小企業診断協会の研究会事業として、「コンサルティング・コーチング研究会」を立ち上げたのも同じような考えや問題意識からでした。

企業を取り巻く環境は益々複雑化、多様化しており、加速度的に変化してきています。
第四次産業革命ともいわれるAI(人工知能)の時代を迎え、私たち中小企業診断士のあり方も変わらなければなりません。
いわゆる企業のドクターと言われた時代の「処方箋型コンサルティング」から、経営者の想いを軸にして、経営者の可能性を最大限に引き出して、経営者自身が気づき自走していくように支援する「自浄化型・自立支援型コンサルティング」「パートナー型コンサルティング」が求められています。

これからの中小企業診断士のあり方

3月のシンポジウムにおいて、先ほどの研究会で中小企業診断士としての在り方を提言させて頂く予定ですが、その要旨は以下の3点です。

一つは、これまでの「問題解決型、コンサルタント主導型のコンサルティング・ブロセス」から「経営者の想いを軸にしたパートナー型コンサルティング・プロセス」への転換が求められているということです。

二つ目は、中小企業診断士は指導員ではなく、経営者の気持ちに寄り添い、経営者の想いを引き出し、経営者が自ら気づいて行動できるよう支援するパートナーであるということです。

そして三つ目は、以上の二つを実現するためには、深い傾聴力、共感力、質問力といった新たなスキルを身につける必要があり、何より経営者の可能性を信じ受け止めるというコーチング・マインドや人間力が求められるということです。

中小企業診断士である私がなぜコーチングを学ぼうとしたのか?

私がコーチングを学び始めたのは、中小企業診断士として活動している中で次のような問題意識を持ったからです。

  • 社長や社員と面談する時、自分が訊きたいことだけを聞いていないだろうか?
  • 社長の想いや考えを十分に引き出せているだろうか?
  • 情報収集の質問に終わっていないだろうか?
  • 提案は、会社や社長の成長に役立っているだろうか?
  • 社長のエネルギーレベルやモチベーションを上げるために何をしてきただろうか?
  • 提案した改善案はその通り実行されていただろうか?フォローアップはしてきただろうか?

あなたは、「いい提案やアドバイスをしなくてはいけない」「解決してあげなくてはいけない」と思っていませんか?
コンサルタントでなくても、私たちは、他人から相談を受けると、「なんとかしてあげたい」「いい解決策を見つけてあげなくては・・・」と思ってしまいます。そして、「そんなことで悩んでいるの」「こうしたら簡単じゃない・・・」などと、つい批判や評価、意見を持って相手の話を聞いてしまっています。

私は、コーチングスキルを学んでから、自分で解決しなくてはならないという考えがなくなったので、とても楽になりました。もし中小企業診断士の皆さんが、コーチング的な考え方やスキルを身につけたら、今よりさらに経営者との良い関係ができるようになると確信しています。

私は、中小企業診断士がコーチングスキルを身につけ、中小企業経営者一人一人に中小企業診断士の知識・経験を持ったコーチが付くような時代が来ることを夢見ています。 そうすれば、中小企業経営者の真のパートナー、心強い味方として、大きな力になれるのではないかと思っています。

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